新規就農

きれいなトマトの苗 畑に住む 村上春樹新刊

4月18トマトの苗
今日の写真 これはトマトの苗です といっても僕のではなくて 日頃いろいろとお世話になっています お隣で有機農家40年のベテラン石橋さんのトマト苗です うーむ プロの苗というのは こういうものですね 僕はこんなにうまくできませんで・・・で この石橋さん・・・ちょっと前に 借りている古民家を出なくてはいけなくなり どっか 空き家みたいなの ないですかね?と 軽く相談したのだけど つい先日 僕の畑に来られて (もし あれだったらよう
空いている農地が俺のあっからよう そこに なんかコンテナかなんか置いて 住むかい?俺はかまわねーぜ どうだい?) と 持ちかけていただいた 農家同士 特に 僕らは同じ 有機農業 というものをやっているので お互いにつらいことを知っている分 結束は固い ありがたい申し出だ・・・

 さて 畑に住む ということは実際にはできません まずは 農地を自分で購入(これも農家と言う資格を持っていないと買えません そして 地元の農業委員会の許可がいります) それから 農地転用をして 宅地にしてからでないと家は建てられません ま 家はどうでもいいのですが 水道 電気 電話 などなど 新しく敷設するのには かなりのお金がかかります それは 都市にいて マンションやらで住んでいると けっして見えてこない話です
 蛇口をひねれば 水が出る そんな当たり前のことが 今の僕の立場からするに 奇跡のように思えます 電気を引く もちろん それは すぐ近くに電柱があればの話 なければ 自分の家まで 自費で電柱を立てて 電線を引いてもらわねばなりません 畑を購入する費用 電気やら水道を引く費用などなど 考えただけでも 数百万以上の金がかかります(その単位で収まればまだましです) そんなことを つらつらと考えているだけでも 気持ちは暗く沈んでいきがちです・・・・結局のところ 田舎で新しく農業を始める ということの最終的なところは こうした 野菜を作って販売する というだけでは 不十分なところに行きつきます 食べていけて当たり前 それから その後に こうした 本当の暮らしにまつわる 設備投資が必要になってくるわけです ・・・・・農業の世界に飛び込んで 10年以上になりますが 今になって ひしひしとその難しさと 今後の険しさが明確にわかり始めたところです・・・・

 さて 村上春樹新刊 (色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年)を読みました アマゾンで購入 手に入れてから 都合4時間あまりで 読み終えました 読んだ方はいますかね? それにしても あんなにも 発売がブームと言うか 話題になるということは どういうことなのでしょうかね? 出版社は売りたいのはわかりますが 僕には不思議でならないのです 今回の作品にしても 楽しい話でもないし 何かしら 役に立つというものでもないと思います テーマは重く つらいもので 人が生きていく上での悲しみや困難さを 正直に捉えているわけで つい 先日 ディズニーランドが何十周年とかいってやってましたけども この国の大半の人が 彼の作品の本当のメッセージを真剣に捉えようとしているとは 僕には到底思えません 彼は どこかの文学賞の受賞スピーチで (自分は 世界の強固な壁と言うシステムの側ではなくて 常に弱い卵の側でいたい そこに寄りそってきたい)と言っていたけども この国の人口のもう少し多くの人が 彼と同じように 弱い卵の側でいたい と真剣に思っていたとすれば 今起きていることの多くがもう少し違ったものになるのだと 思うのです TPPにより 日本の農業が壊滅すると騒ぐ人がこんなにも多いのに では なぜそれを言っている人の多くは 農業を自らやろうとしないのでしょう?
 現実には 農業人口は昨日も今日もそして 明日も 明後日も 減っていくのです 弱い卵の側に寄りそって生きるということは 現実と戦うということを意味します そこには 喜びはないかもしれません ブームを作ることにより 本質は失われていく としたらば 彼の意図とは反対のようになっているのでは?(しかして なぜ彼の本はこんなにも売れるのでしょう 作家やアーチストが食べて行くのには困難なこの国で・・・)

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