田舎暮らし

端境期(はざかいき)は落花生 幼少の写真から見えてくる有機農家にとっての田舎

8月21落花生
今日の写真 今年の落花生 気づけばすでに8月も終盤 おお・・・そろそろ端境期(はざかいき)がやってくるな と思い 端境期といえば 落花生・・・そう 毎年 この時期を狙って 落花生を作っている 落花生といえば ピーナッツ となるわけだけども 僕のような個人の有機農家が ピーナッツ作っても意味はない・・・さやを収穫してひっくり返して乾かして ドラム缶みたいなので炙って作る まあ それももちろん美味しいのだけども 落花生の美味さというのは 生にあります この業界に入って 始めて生の落花生をゆがいて食べたときの驚き・・・・豆というのは こんなにも美味く そして 体に必要なタンパク源が詰まっているのか と実感した 枝豆よりも青く甘い
ことを知って それ以来 落花生といえば 生だ というのが 僕の考えだ・・・・(でもまあ 毎年 草に負けてできなかったり いのししに食べられたりで受難だけども・・・)

 この時期はもう バリバリの農繁期 一年で一番忙しい時期だ 毎日 何かの種を播き 何かを植えている いつも言う事だけども 農業はその時に種を播かねばならない時というのがあって それが 何日か遅れるだけであとで大変なことになるわけです なので この時期は たった 一日でも遅れるわけにはいかん! と思っているけども 天候やら こちらの事情で持って どんどん仕事が遅れたりするわけで その度に 眼が血走っていくのです・・・・思ったようにはならないし できない 100パーセントできないとわかった上で どうするのか? 常に そこの勝負なわけですな その意味で 僕がやっていることというのは 何かを前向きに仕掛けているわけではなくて 常に 撤退戦 いかに 被害を最小にして 綺麗にその戦場から撤収するのか (しんがり)としての役割を完璧にこなすこと なのです・・・・

 実家の親から 写真が送られてくる 僕の幼少の頃のものだ 原始人である僕にも幼少の頃はある (この頃は可愛かった・・・) 毎度言われることで その後は これまた毎度 中学に入り髪を伸ばしたり だんだんとおかしな風に変わっていき お前はだめな人生になっていった ときちんとした落ちに落ち着くわけです・・・(すでに今は生きる価値すらないような口ぶりですが・・) その幼少の頃にいた家や田舎 というものは すでにありません
都会に住んでいて 田舎がない という人もいるかと思いますが 僕は今田舎に住んでいて そして 帰る田舎はありません では 今の畑をやっている場所が 自分の最後に帰る安住の田舎かといえば そうでもありません
 今のこの畑のある場所は 多くの人が電車に乗って会社に行くように 職場としてのものです 仕事というところで捉えていて ゆっくり過ごすということでもありません なので 今の僕からすると (田舎かあ いいなあ) という感想なのですね 日々 畑に追われまくり 季節を愛でるような余裕はほとんどありません そして 今後の人生で また 別の田舎に行って そうした昔ながらの 落ち着いたゆっくりした日々がやってくるとも思えませんし そんな選択肢はたぶんありません 定年までとにかく頑張って満員電車に乗って会社に行く そうしたサラリーマンの方は多いかと思いますが 僕もまったく同じ心境です 体が動くまでは この畑のある田舎という職場でひたすら頑張って軽トラで通うのだ! そう思って この農繁期を今年も乗り越えます・・・・

1 thought on “端境期(はざかいき)は落花生 幼少の写真から見えてくる有機農家にとっての田舎

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA