コラム・百姓から見た世のつれづれ

大根初出荷(遅) と 若者

13c612dd.今日の写真 ようやく大根が初出荷となる これは秋作の2本目 ほっとする 今年はやはり虫が多いせいか 表面の肌はあまりきれいじゃないけど できてよかった 昨年は9月末で農園を閉めたので 2年ぶりの大根となる 収穫して思わず挨拶したい気分だった 

もう 10月が終わる そろそろ頭は来春の作付けを考えねばならない 11月中には 春人参をトンネル資材を使っての種蒔きが始まり 12月には同じく春大根が始まる そして年が明けて2月には もう トマトやなすの夏野菜の種蒔きがスタートと 結局は寒い中でも 種蒔きのことを考えなくてはいけないしで 忙しい このまま温暖化で気温がどんどん上がっていったら もっと種蒔きの時期が 前倒しになったら どうなるのかと心配する 2年先のトマトを冬に播いたりとかか?(そんなんなったら混乱して俺の頭じゃついてけねー)

いつの時代でも いまどきの若者は・・・ と言われる 僕らの世代は新人類とか言われた世代 まだ僕が学生だったころは フリーターとかもたしかなかった(その意味では僕らの世代がその呼び方に貢献したのかな) お店をやっていたときには たくさんの若者(20代前半)をバイトで面接した 当時もいろんな若者がいた 基本的にはみんなちゃんとしていて 真面目で意外と保守的 みんなおしゃれで目つきがぎらぎらしている油っこいような人はあまりいなかった ただ なんとなく共通に感じたのは 『何かしたいけど何をしていいかわからない』 というもの でも 命を賭けてまでそれを獲得しようという感じではなくて 受け身な感じ で 僕自身もそうだったけど なんというか 世の中にどっか受け皿はないかなー と漠然と探していた そうした感覚は今の若者にはもっと強く表れているように思う お金儲けや出世はあまりしたくない そこそこでいいけど なんか自分を感じられるものが欲しい・・・ 

そして 今僕はしがないおじさんとなったわけだけど そうした若者の受け皿のひとつに 農業を強く推薦したいと思っている IT企業で年収1千万 と 有機農業で年収300万(低!)さあどちらを選ぶ?と問われたら 意外と農業やる若者はいるんじゃないかと思う(がんばれば300万以上稼げるよフォロー) それぐらい若者の持つアンテナの中では 農業というのは なかなかいけてる選択の一つとして 評価は高い 団塊の世代と違って もう会社人間にはうんざりだ!というような気持はなくて 普通の仕事として農産物を作るということを捉えているから 変な思想性もないし 何より明るい(農業は今まで暗かったからね) そういう流れから 僕は 今の若い人の感性は至極 まっとうだと思っているし 期待してる 実際 20代で新規就農してばりばりやっている人もちらほら出てきたようだ
 そして 農業大学 残念なことに 今の農業大学はそうした現場の実践農業に向いている授業とは程遠い (なんせ畑に実際入るのが年間に1週間よ?)以前の農園では そうした農大生がよく畑に来ていて 農業やりたい という気持は伝わってくるけど 大学にその受け皿はない という状態 もうそろそろ 農業大学という看板を掲げているなら そのあたりちゃんとやらないと時代に遅れるぜ・・・(俺が言うなってか?)

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