『旬の有機野菜セット』

5月第3週 「旬の有機野菜セット」~春野菜満載編~成るかがんばれニッポン!

17312136.JPG5月第3週 「旬の有機野菜セット」~春野菜満載編

里芋 春大根 春人参 春キャベツ わわ菜 ブロッコリー ラデッシュ みぶ菜 小松菜

里芋をこの5月に入ってまで出荷できたのは 初めて 4月の地温が低かったのが幸いしたか イモを割るときのぱきぱきとした音が 状態の良さを物語る さて今週は春野菜そろい踏み ブロッコリーも茎ブロッコリーとの共存で 次に2番手も控えていて 連続出荷が可能になった ようやく端境期を脱出か ほっとする てことで 以前使った春キャベツの写真 今年の出来はすこぶる良い 味もしゃきしゃき最高です 

 今日は朝から雨 でもって 出荷で使っている古民家の隣には おしゃれな現代風の家を構える 大家さんが住んでらっしゃるのだけど 古民家の入口のところあたりに 塀を立てるべく 工事がはじまりしばらく 古民家に軽トラで入れない 少し先の裏庭から入ることになるのだけど そこからは普段入らないので 今日のような雨の時は 軽トラで入れない なので 道路脇に車を止めて 一輪車で野菜をせっせと古民家まで運ぶ なかなか面倒だが仕方ない で 梱包も終わり ハウスで種まきなど仕事をしていると 宅急便屋さんから電話・・・裏から入ろうとして 2トントラックがはまって動けないそうな・・・うう あそこに入るとは・・・素人か 現場に到着すると 完全に前輪が柔らかい土に埋まってびくともしない ワイヤー掛けて軽トラで引っ張ってもなんせ軽なのでびくともしない 仕方なく同僚の2トンを呼んで なんとか脱出 ほっとする 野菜を詰めたら終わりと普段思っているけど お客さんのところに届かなくては意味がないわけで いろんな人の手を介して 成り立っていることだな と改めて思う

 高橋がなり この名前を聞いたことがある人は多いと思う 男性諸氏はよくご存じかもしれないけど アダルトビデオのメーカーを立ち上げ 100億まで売り上げを伸ばし 引退 自前の資金10億単位で 農業に参入 独自の視点で農業界に新風を吹き込んでいる 彼のように 以前の農業という世界には何のしがらみも 未練もないからこそ その提言は 切れ味鋭く 農業界をばっさり切り捨てている

 一生懸命作って 売るのは人に任せる そして価格決定権もなく うまくいかない状態になれば 政府や農協に文句を言う かつて コメが保障されていた時代 消費者が買う値段よりも 政府が買い付けた値段のほうが高い そのため作るほど儲かったわけで どんどん作って 減反政策とあいなった その原因に 自らを入れて自戒してきたと言える 百姓は 今何人いるだろうか? トヨタや日産が 車が売れないのを 政府のせいにして営業努力を怠っただろうか? 農業は 農産物という聖域にいて そこに胡坐をかいてきたと言えまいか? ・・・

 歌舞伎 伝統と興業が成り立つ世界 老いも若きもファンがいて その伝統を汚すことなく 若者が必死に古来の習わしを学びながら いつしか そこに新たな風を吹き込ませていく その真摯な姿勢を保ちながら 興業として黒字を生み ファンも抱える 今 農業が 一番参考にしなくてはいけないのは この歌舞伎の世界で起きていることだ 今 農業の世界で起きていることは 単なるビジネス化にすぎない 他の産業であたりまえだったビジネスの基本ができていなかったからこそ 少しでもその視点を持ったものを 導入すれば 新しく市場を席巻できるかもしれない そして 20年もすれば 旧来のシステムを持った農業の世界はすべて 淘汰されるだろう そこに到達したときに 何が僕ら百姓に残っているだろうか そこに 日本古来より 培われた農家の暮らしや伝統的な知恵は残っているだろうか それにまつわる 田舎の文化は果たして 息づいているだろうか? 

 農業を黒字にすることは重要だ そうでなければ永続的に農産物を安定供給することはできない 機械の償却のために 田植えをする事態に陥ることになれば 夜も眠れぬストレスが待つ 黒字と農家としての暮らし その両方を構築していくこと はたして成るか・・・ がんばれニッポン!(いつの間にか来るワールドカップにすり替え?)

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