新規就農

気づけばじじい 新規就農希望者来訪 

34560e83.jpg10月になった もうすっかり秋の装いでもって どこからか きんもくせいの香りもする
陽が落ちるのも早くて 夕方5時過ぎたら やぶ蚊が出てきて身体にたかり 家が恋しくなり 早々に帰宅を余儀なくされる 今年も残り3カ月 ついこの間 正月が終わって 家を引っ越したと思ったら もう 12月がやってくる いやはや アインシュタインの相対性理論は 空間のねじれにより 流れる時間は一定ではないことを証明した そして それは
意識のあり方にも影響を及ぼすとされる つまり 人によって 一年という時間は違うということだ それは 確実に僕にとっては あまりにも 速く過ぎていく・・・僕のような 百姓にとっては その時期の作物は 一年に一回しかできない 今年は良かった だめだったを繰り返すスパンは 年ごとで回るから 月日の割には 経験則は増えては行かない 全くもって 時間が足りない・・・そして 気づけば じじい になっているんだろうな

 さて 先日の日曜日は久々に 畑見学の男性が一人 先月のオーガニックイベントに出店したとき 隣の隣で出店していた法人の研修生で 今年の11月に独立予定なので 今後のことも含めて見学したいとのことだった 当日 原付でやってくる 聞くと すでに畑は7反確保 来年に向けてどうやっていくのか ということで頭が一杯のようだ 

僕の独断と偏見で言えば 有機農業3種の神器 トラクター 管理機 クリーンし―だ だろう 軽トラは前提条件であって なければ話にならない 新規就農してやっていくには いろんな形があるけど まずは 資金がどれだけあるのか?によって コースが分かれる 
 一銭もないような状態であれば 農業うんぬんの前に 外に働きに出て金貯めたほうが早い 当然だけど 農業で食べていく ということは 起業である 飲食店を経営するとか 会社を立ち上げるとかと 同じことなのだけど 意外とそれを理解していない人が多くて 途中で離農することになる そして 資金たっぷりとか 実家が農家という人は おめでとうございます! ドラフト1位で契約金たっぷり 来春キャンプで活躍すれば1軍スタメンも夢でない状態でのスタートが切れる ま そういう人はどうぞ ご自由にやってください

 そして 新規就農者の多くは 当然作物を作るということに必死になるけど 売る ということとそれは 同義だということを肝に銘じる必要がある 車メーカーが消費者の購買欲に合わせた車を作って販売するのが当然のように プロならば 売れない農産物を作っていては話にならない 自分の作りたいものを作っても買ってくれなければ 食べてはいけない たぶん そのあたりの意味がわかるのに 人によっては時間がかかる人もいるし わからなければ これまた離農することになる 以前 TVたっくるで著名な評論家が 銚子キャベツの農家に向かって (長野の川上村なんか 所得が2500万もあるから後継者には困らない あんたがたも努力しなさいよ!)と 怒鳴っていた なるほど たしかに農業者の多くは 僕のようなぼんくらだろう しかし 気候やら環境条件やら人間の力でどうすることもできないものに多くを依存しているこの仕事で 努力 の意味をわかっておられるのだろうか ま 農業という枠組みの中だけで 考えていても 所詮息詰まる いかに 農業という枠を超えて考えることができるのか が これからの農業や ひいては 自分自身が生き残れる 鍵 だと思う 

 彼がそこの研修を卒業したら 週に何回かは研修に来るように誘った 一人でやっているからこそ 見えるものがあると思う こうして また一人 ふぁっきん有機農業を目指す人が増えたわけですな・・・今日の写真 出荷中の葉大根 

 

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