新規就農

秋の古民家 有機農業を目指す方々に対して 敬礼!

4a3ded5e.jpg今日の写真 秋の装いの中 背中に竹林を背負う古民家 庭には柿が一本 絵になりますな
季節は11月に近づく 11月に入れば 落ち葉集めが始まる 高速道路の側溝の掃除をする仕事になるのですね ほとんど公共事業ですけど 誰からも感謝されたことはない ここらあたりだと ちょっと田舎道入れば 道路沿いに山ほど 落ち葉が溜まっている 
 昔は そうした落ち葉集めたりしたんだろうか 毎年 だいたい同じところで集めているわけだけど 毎年決まって ほぼ同じ量の葉っぱが落ちてくれている ありがたいことだ
これすべて 購入費はただなわけで 必要なのは労働力だけ 自然と季節が巡ることのありがたみ というのは 実際にこうして 恩恵を受けてみて 初めて見えてくる世界でもある

 有機農業 というものにロマンを持つ人が多いのは 知っている それが高じて 新規就農を目指す人が多いのもそれの表れだろう でも それは当然だけど プロ野球選手に憧れても 結局はほとんどの人が挫折していく世界と同じで 簡単ではない ということを いろんなところで 力説している 基本的には 前途有望な若者にはお勧めできない 
 つまり 農業で食べていく ということは いまだに ギャンブルの領域だということだ
なので ぱっと見て(ああ 世間と折り合いが合わず飛び出したんだな) とか (人間関係に何か問題があるんだな) とか いかにもひと癖ふた癖あるような人ならば いけるかもしれないな と思う 田舎で 農業をやるということは ただ単に 農業技術や販売の問題だけではない その周辺の環境も含め 当人では対処できない問題さえ 降りかかってくる可能性も充分ある (僕のように農地がなくなって移転せざるを得ないことも)

 なので 最終的には 人間力 の勝負となるんだな と最近は感じる もし 僕があのまま神奈川で何のトラブルもなくやっていたとしたら 当然 今のように 3ヘクタールあまりの農地をトラクターで自走できる範囲で借りるのは不可能だったろう ということは たぶん顧客数が増えたところで 農地の問題で頭打ちをしていたのは目に見えている 今の僕があるのは あの時 途中で作りあげたものを すべて捨て去ったからだ それはもう 直観でしかない 今となっては 農地がなくなるという問題が 自分には効を奏したということだ 田舎で 農業をしていく しかも 外から何のつながりもなく入って行って農業をやる ということは そうした 目に見えない 何らかの能力が凄く求められるということだ
単に 作物や農業技術を覚えたところで 他の要因で離農することは山ほどある そうした災難のように降りかかる要因を ひとつひとつ 解決しながら 前に進んでいくこと(時には 人 金 自然 など) それが新規就農者に求められることで 当然 そうしたものは 教えるとか教わるという次元のものではないということはわかっていただけると思う

 てことで 全力で事に当たって欲しい すべてを賭けて欲しいと思います それこそがロマンだと思います ということで 今だ伍長止まりの永遠一平卒の兵隊である僕は 将来の将校候補の 農業を目指す方々に対し この場を借りて 深く敬礼するものであります!

 

2 thoughts on “秋の古民家 有機農業を目指す方々に対して 敬礼!

  1. 「目に見えない 何らかの能力が凄く求められるということだ・・・。」

    よ~~くわかります。

    その能力を農業を始めてから気付く(認識する)人もいるのかもしれないのだけど、でも奥底にあるだろう潜在能力を持っているかどうかこそが新規就農センスだと感じます。
     「有機農業というものにロマンを持つ」だけ!の人に、その有無のことをいつも伝えています。

    「人間力」
    「直観」
    「何らかの能力」
    「問題が効を奏した」
     
    「・・・そうしたものは 教えるとか教わるという次元のものではないということはわかっていただけると思う。」

    ・・・すべてに同感です。 

  2. >とく様
    書き込み恐縮です あれですよね 畑で一緒に農作業してみれば 初心者でも持っている人は持っているし わりとすぐわかりますよね・・・ただ 有機農業って ほんと 高い能力が求められるなと しみじみ最近思っていて 枯渇一歩手前な感じです・・・では ありがとうございます

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