『旬の有機野菜セット』

1月2週「旬の有機野菜セット」~大根セット編 時代はオーガニックなのか?

096881fd.jpg1月2週「旬の有機野菜セット」~大根セット編

伯爵かぼちゃ 聖護院大根+ビタミン大根 白菜 タ―サイ (ブロッコリーorカリフラワー)小松菜 ちんげんさい

 さて今週も大根がメインのお野菜セットです 葉物がちょっと品薄です タ―サイ・白菜は好調で山ほどありますが キャベツがないし 人参も厳しい うう・・まだ端境期に入るのは 早いのだけどね・・・今日の写真 たぶん白菜は今年使いきれない感じ

 さて 時代はオーガニック・・・・なのか本当に? というのが現場で野菜作っている偽らざる心境 数字もそれを証明している 全農産物のうち オーガニックなるものは 0・16%でここ数年横ばいだったのが 0・01%下がった そう オーガニックは増えていないのです そして ここ千葉@成田の北総台地には 石を投げれば有機農家に当たるというぐらい ベテランの有機農家さんはごろごろいるわけだけど 景気のいい話をしている人はほんのごく一部で 年々 厳しさを増している 

 都市に住んでいる人の多くは 雑誌やロハス系のファッションなどで オーガニック業界が潤っているようなイメージを持っている方が多いけど それは 生産にかかわる領域ではなく 中間業者などの斡旋がほとんどだ 有機野菜でいえば ここ10年 引き取り価格は下がる一方だ しかも 穴あきや虫食いは許されない 
大手宅配会社のホームページをご覧になってみるとよくわかる 安心・安全と詠っていても
減農薬栽培が中心である 減農薬栽培・・・それは僕のような立場の農家からみれば 通常の慣行栽培である(薬の量がどうであれ使っているのに間違いはない) 消費者からのクレームに企業として対応せざるをえないとすれば 農薬を使うという選択は ある意味まっとうだとも言える たとえ有機と詠っていても きれいなものしか取引されないこの現状 答えは簡単 オーガニックは 生活に必要だからではなく ファッションだからだ ブーツのファーが今年は流行る チェックのスカートが・・と同じように 季節限定での流行りと同じように捉えられては 有機農家は対応できない

 都市ー田舎を往復する度 こうした現状をここ数年見てきて EUのように オーガニックがなぜ生活に根ざさないのか? という疑問が当然出てくる 遅れている と言ってしまえば 身もふたもないけど 大げさにいえば ここまでの日本とEUとの歴史の差だと思う

 彼らは民主主義を手に入れるために 王族の首を自ら刎ねて戦い 自由を実現するためのリスクを充分認識しているような気がする だけどこの国は GHQがやってきて 民主主義がどういうものか自らの経験もなく コーラとハンバーが―とロックがやってきたわけで たぶん まだ その義務と権利と なんたらとかいう話をしても ピンときてはいないのだと思う
で オーガニックというものは 本来 生活に根差したもので 水や空気 そして安全保障というものと同じ領域で扱われるものだと思うけど おしゃれや ライフスタイル 自分探しといった 都市での2次的な扱いにすぎないものの範疇に入れられている 
 だから オーガニックというものが この国では何年経っても 行政や農業の中心には成り得ない 馴染まない 環境問題とも切り離されて なんだか ふわっとした色合いの綿の服を着ている人のことを差している ひとつのジャンルになってしまった 

 オーガニックには犠牲が伴う 効率も悪い 現場は戦いである でも本来生命活動とはそういうものだ 出産が女性の命を賭けて行うもののように 必ずリスクが伴うものであり だからこそ 喜びもあり 突然の死 に対しても 敬う 本当に人の身体に必要なものであるならば たとえ ださくても 上手にプレゼンできなくても 利益をもたらす 
 うまく立ち回る人だけが生き残る世界でしか オーガニックの未来がないとしたら 最終的には 行く道は決まっている・・・・ ま 一歩一歩やっていくしかないのですよ 結局はね・・・

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