古民家作り

6月第2週「旬の有機野菜セット」~ズッキーニ出て来た編・古民家の行方

6月8古民家風景

6月第2週「旬の有機野菜セット」~ようやくズッキーニ出て来た編

白菜 葉付き人参 キャベツ ズッキーニ 小かぶ 小松菜 みぶ菜 オカノリ 

さて ようやくズッキーニの連続出荷が始まった 大根がもう終わりかなという状態なので 助かる 例年だと6月と言えば 山ほど野菜あるはずなのに なぜか品目が少ないし 苦労している うーむ・・・ そんな中 おかのりも初出荷 夏系のねばねば野菜です オクラやモロヘイヤ そして このおかのり 夏はねばねばでもって 納豆に混ぜ込んで かきこめば スタミナと共に 至福の時が訪れます 

 6月といえば もう梅雨本番なわけだけど 今日も午前中はしとしと降ったわけだけど そんなに梅雨の感じではないね しかして 相変わらず顧客が増えない 基本何もしなければ お客様は 引っ越しやらよんどころのない要件で わずかながら減っていく つまり このやり方は 常に 顧客を増やす努力と営業をせねばならないということだ そしてそれは 常に畑作業に追われまくっている 百姓には大きな課題となる 
 都内のイベントなど 今はなんとかマルシェといって お野菜を売るイベントがあるけど さほど売れるわけでもないし 僕のような野菜セットだと 定期に取っていただかねば 意味はない たくさん居並ぶ農家の中で僕だけの野菜に注目させる技術とは何なのか 多くの場合 ほとんど チラシを捲いて終わり 
この冷え切った消費者心理の中で どうやって 野菜を売るのか・・・ 簡単な答えなんてない みんな農業者は生き残りに必死だ 農業はここ40年 ずっと衰退してきて 今回 3・11が最後の引導を渡したかに見える 
 秋の作付けが始まるわけだけど 顧客が増える前提で 毎年何割増しかで作付けで来たけど 今年は 正直 ちょっと弱気だな・・・ぐすん

 さて 今日はちょっとしたことがあった お昼過ぎ 古民家にちょっと寄ってみると 隣の大家さんと僕が借りている古民家の入口の通路に ご立派な高級車が止まっている 瞬間 いやな予感があったのだけど 大家さんが平日なのに いらして 何やら話しこんでいるようだ しばらくして 高級車に乗り込んで (じゃあ そういうことで よろしくお願いします!)と 声高らかに放って 帰って行った 大家さんは その足で 僕の古民家の方へ歩いてくる・・・ 久しぶりだったので ご挨拶 畑はどう? などと しばらく立ち話 すると 実はね・・・と言って大家さんは 話し始めた まとめると 今の高級車に乗った人は 代理人のような人で(不動産屋さんではないよう)
今 僕が借りている 古民家を買いたい人がいるという話 なにやら よくこの古民家の前の道を通るそうで 前から いいなと思っていたそうな・・・ということだ で さっき初めてお会いしたとのこと 家と土地込みで買いたいということのようで お金持ちのようだ 僕がおずおずと どうされるんですか? と聞くと いや 家族と話さなくちゃというのもあるし あんたのこともあるしで すぐには決められないけどね 俺としては 土地は売りたくないんだけどね・・・とのこと そう 大家さんとは もう5年の付き合いだし 家賃は少ないとはいえ 一度も遅れたことはない それなりに僕も義理を果たしてきたつもり 大家さんはいい方なので まず僕に直接話してくれたように 信頼のおける方だ まあ 僕としては 話がまとまるようでしたら 何ヶ月か事前に連絡いただけると助かります・・・と言うしかない 

 ま 成田に来て 5年 こういうこともあるかと思い 一応 古民家を失った場合には 神奈川でやっていた以前の農園の時の様に 畑の隅の一角にまた 直間パイプで出荷場を作り 電気を引いて そこにヤマト宅急便に引き取りに来てもらう方法を考えていた その場所も空けてある さあ これからどうなるかは 僕にはわからないけど 本当に古民家を手に入れたかったら 買うしかない ま 定期借地権という方法もあるけど どちらにしろ 金がなければどうしようもなく 僕には当然金はない 成り行きを指をくわえて見てるだけだ
 
 大家さんは言う しかし 本当にこういう古民家に住みたいって人はいるんだね  俺なんかは 小さい時から 農業手伝わされて 収穫の時期になると あの古民家の隅で 脱穀を一晩中やらされてね・・体中はかゆくなるし もう本当にいやだった あんたには悪いけど だから 俺は田んぼや土は嫌いなんだ この古民家も20年前に かやぶきを直してね・・・いくらしたと思う? 100万単位だよ ・・・農業は大変だよな・・・ と ご自分が育った 古民家を見上げながら  しみじみとつぶやく 僕は農家の出身じゃないけど お気持ちはよくわかる そして 今仕事で成功されて とてもおしゃれできれいな家を建てて 何不自由なく暮らしておられるのは ご立派だと心底思う 

 てことで 今年の年末には どうなっているのかは何もわからない だけど 畑がなくなるわけではない 自分の体と畑 そして お野菜を待ってくれている お客様がいる限り たとえ 何があろうと 粛々と我が農園はパラダイス(楽園)を目指して突き進むのみである 

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