新規就農

放棄されたお茶畑 陽が伸びて大地を耕す 地代の支払い小作人編

1月6お茶
今日の写真 僕が借りている畑の数箇所の脇に放置されている お茶畑4反ほどか・・・成田に来て以来ずっと放置されたまま・・・僕が来る前からも同じ状況だったわけで もう こうなれば 元には戻らない たぶん どなたかが相続されたとは思うが 自分の家の畑がどこにあるのかもわからないのだと思う そして おそらく都市にいて普通に働いているのでしょう 日本の田舎で当たり前に起きていることです・・・・

 少しずつ陽が伸びてきた 今日は夕方5時まで畑にいられた これから 春へ向けてどんどん伸びてくる こうして 自然は巡っていくわけですが 現代農業 の本質とは 実際には依存している自然に牙を剥くことです ハウスを建てて 寒い時期に燃料たいて暖かくして作り あげくの果てには 遺伝子までいじくり 都合の良いように話をもっていく 有機農業とて やっていることは そんなには変わらない 昔は牛や馬で鋤いていた大地を 化石燃料で動くトラクターで耕す 農薬や除草剤は使わないけれども なすがまま・・・ではないやり方で 僕は農産物を作って 販売して 生計を立てている その昔 パーマカルチャーの講座で (トラクターで大地を耕すのは自然破壊ではないのか?) と聞かれたことがある・・・もちろん 都市に住む意識の高い(と本人は思っている)系のなにも自らは作り出せない輩なので 聞かなかったことにしたけども 今は 多少受け取り方は違う 
 人という存在自体のなんたるかを見ない限り その応えは軽々には出せないのだと感じる 大地を勢いよく耕しているそのものを見れば 何かを壊しているように 都市の人には見えるかもしれない しかして 百姓たる僕の感想は違う きちんと年単位で土作りをした大地を耕せば それは ダイヤモンドを掘り起こすようなもので 豊穣な土の香りと相まって 空気や微生物が動いている様が手に取るようにわかる それは 美しいのですな そしてきっちりと 法則があるのです そこからはたくさんのことが学べて たくさんの情報があるのですよ・・・足の下から学ぶことは 当然ながら 頭を垂れるわけですからね・・・何も知らない輩があごを上げて御託を並べるのとは違いますわな

 お正月が明けて 少し時間を置いてから 地主さんに地代を支払って回る 地代の発生していない地主さんの中には 手土産 などを持参したりもする 我が農園の地主さんは 細かく入れれば 軽く20人は超える その約半数の方から地代が発生している 東京ドーム2個分 約8ヘクタール(24000坪)の農地の地代は 年間いくらだと思うでしょうか? たぶん 聞いたら びっくりするぐらい安い! と 思うでしょう・・・
 実際の田舎で 農業を新しくやろうとしたときの 最初の関門 それが 農地 そして 聳え立つ大きな壁それが地主様である 何ヘクタールやろうと どれだけ 売り上げがあろうとも 基本関係なく 農地の持つややこしさという問題は なかなか難しいのです 新規就農者が どれだけ この農地という問題で 苦労しているのか 泣いているのか それは 一般の人にはけっしてわからない 新規就農して10年もやれば 必ず なんらかのトラブルや 何かに巻き込まれた経験があるはずだ そこに 善悪は関係ない 今の元号は 平成だけども 農地に関しては 元禄 なのですな(明治・大正よりも前よ) すべて 徳川家康が悪いのよ・・・
 年に一度 すべての地主様に 地代を握り締めて あるいは ドラッグストアで買った 手土産を懐に入れて
寒い夜の田舎を軽トラで移動して頭を下げていくこの夜・・・・自分の身分 というものを 自覚する夜の闇です
この気持ちは 借金を抱えて負債を軽くしてもらおうという経営者よりかはましだろうけども だといって アパートの家賃を手渡しする たなこの気持ちなど遠く及ばないほど 重いものだ 日本の田舎は暗い それは 外灯がないからだけでなくて そこに住む人の 特に 農業者の気持ちを反映しているからだと思う ゆえに ライトアップが流行っているようだけどもね 田舎は やめておけよと思う せめて ろうそくぐらいがお似合いさ・・・・
明るすぎると自分の影が見えなくなるからね 本心を隠しておけなくなって困るぜ・・・

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