田舎暮らし

某サントリー苗売る 俺の下半身はあ! with or without hope

5月3サントリー苗売る
今日の写真 出荷用の卵を包む新聞紙 なにげなく見ると 某大手企業サントリーが野菜を売る とある 野菜ジュース?と思ってよく見ると なんと 野菜の苗そのものを売るらしい 顧客は家庭菜園をやっている一般の方のようだ・・・・ふーむ そうなんだ・・・家庭菜園がブームなんでしょうな ここ数年 ホームセンターの園芸部門の 種 苗のコーナーがどんどん充実していっている 数年前なら僕のような有機農家ぐらいしか作ってなかったような野菜の品種の苗が 普通に売られている 参りますな・・・・こうして 大きいところは どんどん侵食していく 新たな時代の流れや 方向性 といったことに気づいている農家はたくさんいるだろう しかして 結局ほとんどが何も動けず 動いたところで 大きな流れに飲み込まれて 美味しいところは有名どころが持っていく・・・・某ハカリメーカー 〇に〇食堂なるものをチェーン展開するようだ(あの薄味の美味しくないところ誰かが言っていたうさぎの飯か!?と) 我がカフェの何百倍も儲かるんでしょうな・・・・・ふー 絶対に百姓ズカフェのほうが美味いぜ!

 土曜日の夜に右の足がつり 日曜日は朝から今度は歯茎がはれまくって朝から激痛が襲う 太ももは肉離れのような症状でうまく曲がらない 歯茎が腫れて大きなガムをかんでいるぐらいにほほをふくらませるようになって 熱も出てきて市販の痛み止めを飲みながらベッドでのたうつ・・・月曜日の昨日 歯医者に駆け込み麻酔打って膿を出してもらった 今年の冬に外科手術をせねばならないようだ・・・(大学病院?入院は無理だぜ歯茎ごと削れってよ) この農繁期に体はぼろぼろ 仕事は進まない・・・・50になって とうとう破綻を始める 我が農園の最後の砦 それは農園主唯一の武器である 肉体 これ以外には何もないというに その最後の砦が破綻に瀕している 冷静に考えるに 火曜日の出荷 金曜日の出荷 1週間で2回あるけど これ2回連続で出荷できない事態になったとしたら その時点でたぶん終わる 一昨年だったか 雪でヤマトが荷物の受け入れができずに 一回だけ出荷不可があったけども その対応でもう一日中おおわらわで 出荷しない ということは その分お金も入ってこないわけで 自転車操業ならぬ 毎日ツールドフランス状態の我が農園の場合 破綻は目の前にある・・・
 昨年50になり いろんな状況が変わりつつある・・・・両膝 腰 そして この太もも 下半身はもうだめかもしれない カフェに行くときに手すりにつかまらないと駅で階段がもう下りれない 思ったよりも老いは進行が早い・・・
 (いやもう最後は動くなら〇ャブでも何でも足に打つぞ!あ!)

 成田に来て早10年・・・・・(信じられない) 歯の痛みでうなりながら昔の神奈川時代の自分の畑の写真を見ていると まだ プロとは言うには恥ずかしい自分の実力が手にとるようにわかる そのときはそのときで一生懸命自分で考えてやっていたんだな というのがよくわかる 惜しい部分もあれば 全然とんちんかんなことをやっていたこともある そして 成田にやってきたときに何がって この北総台地という全国でも屈指の農業が盛んなプロ農家がごろごろいる周囲の畑にびびりまくった あれから10年・・・広さだけはまあなんとか確保したけども まだまだ・・・僕は有機農家だけども 周囲はほとんどが 単作の慣行農家さん 最初はあまり接点もなく 僕もたしかに やり方も売り先も目指しているところも 全然違うので コミュニケーションが難しい部分もあったけども ここ数年は すごく勉強させてもらっている 僕もたしかに常にプレッシャーにさらされているけども 彼らも別の意味で大きなものを抱えている それは 規格だったり 見た目の美しさだったり・・・彼らの農産物に対する厳しい視点と言うのは 一切妥協は許されない(なんせ受け取ってくれないからね出荷先はね)
 そして 僕がこの10年で彼らから学んだものといえば (なんらの希望を持たないこと) だ・・・僕のように 店をやったり 消費者との接点だったり なんらかのアプローチなりネットでのこうしたものを書いたり・・・僕にはたぶん まだ 希望と期待がある でも それは この世界では時に 大きく裏切られる原因にもなる 3・11のときに 僕は大いに動揺した もしかして離農することになるかも?と思った しかして 所詮僕はよそもの 背負っているものは お客様だけ・・・しかして地元の農家さんたちは 僕から見て 動揺しているようには見えなかった なんというか 世間はいつもそのようにしてますがそれが何か?という感じで変わらず淡々と日々をこなしているように見えた 今の僕にはようやくそのあたりのことがわかるようになった・・・・地元の農家さんたちは もっと大きく絶望しているように見える でも 農業は辞めない 辞めるときが来ればそのうち辞める それも含めて生活していくことの一部 そう割り切っているように見える 10年前の僕ならば そうした一種依存のような状態は許せなかった
 受け入れようとはしなかっただろう でも 今は受け入れつつある・・・農業とは絶望を受け入れること そしてそれはあきらめようとあきらめまいとどちらもまたたいしたことでないということ あるのはただ 日々の暮らし・・・

 今の僕はたとえ 足がどうなったところで 畑を辞めることはできないし辞めるつもりはない でも いつかは別れがやってきたとしたら 悔しい思いをするだろうと思う でも それは違うような気がし始めている そう 田舎は奥が深い 農業とはこうも奥が深いものだったとはね・・・・ダライラマに会いに行ったあのインドの旅 あの桃源郷のような僕の魂の故郷の田舎町・・・(それは一歩足を踏み入れたときにわかった) でも日本に帰って何かをやらねばと決意をしたときでもある ふーむ・・・山ほど失敗してここまで来たけどね まだまだ 先は長いよな・・・旅は道いくつの半ばよ・・・

1 thought on “某サントリー苗売る 俺の下半身はあ! with or without hope

  1. 人生を魂で買った男のブログに感銘。
    加齢とともに忍び寄る肉体の弱体化、
    精神力だけではどうにもならない現実、
    畑で育ち畑で死ぬ。
    その生き様が自分の人生哲学ならば潔しとすべし、落花流水の如し、そんな男でありたいと思いつつもあなたの忍耐や辛抱には負ける。
    必ず体力の限界は来るので、思考する農業が大事だと思います。
    足を引きずる姿を見て、いつも元気であれと願っています。
    魂の野菜を求める多くのファンがいる限り、あなたの百姓魂は永遠です。
    生意気を申し上げました。

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