コラム・百姓から見た世のつれづれ

マメ科緑肥 後ろを振り返るな 西原理恵子 金の話

8月21隣の畑マメ科緑肥
今日の写真 これは近くでやっている さつまいもの慣行農家の人の畑 今年はこうして休ませて マメ科の緑肥をどーんと播いている 慣行農法といえば たしかに 薬を使う 除草剤に土壌消毒 そして 害虫駆除剤などなど まあ なんでもあり・・・しかして ここがポイント 彼らはプロである きれいな野菜を作ることに関しては 誰にも負けないし 実際にきれいなものを作る もちろん 僕の野菜とは比べ物にならない 同じ農家でも 全く別のステージで 別の勝負をしているわけです しかして 畑にマメ科の緑肥を播くように 土のことも考えている 全く別の勝負をしている慣行農家の方々ですが 僕のような 有機農家にとっても 勉強になる部分は山ほどあります・・・実際に この規模で この時期に 畑のことを思ってマメ科の緑肥を播いている有機農家はそれほど 多くない たとえ 目指す場所は違っても なんにでも 勉強になる部分はたくさんあるのですね・・・

 印象に残っているシーンが二つ・・・映画 千とちひろの神隠しの最後のシーン たしか クイズか何か質問を出されて 見事正解して 元の場所に戻っていくシーンがある その時に はく(という龍神の彼)が 絶対に後ろを振り向いちゃだめだよ まっすぐに前を向いて 元の世界に帰るんだよ と諭す・・・小説 海辺のカフカ 主人公が元の世界に戻るときにも まったく同じことを言われる そして 決して振り返らずに荒野のようなところを歩いていかねばならない・・・僕には 今でもとても印象に残っているシーンだ 
 仕事を止める 大学を卒業する 何か新しいことを始める・・・などなど 人はたくさんの世界を渡り歩くわけだけども その時に 後ろを振り返ってはならない というのは とても示唆に富んだ大事なことだと思う たぶん その時には その細かい問題にとらわれ過ぎていて そのテーマ全体のことは見えない そして 別の場所で慣れてて行くうちに 以前の問題だったことが すっと手に取るようにわかることが多い 2~3年ぐらいだろうか その間 ・・・だからこそ それが見えてくるまでは 後ろを振り返ってはならない という掟があるのだろう そのようにして むりくりでもいいから 人は 前を向いていけばかならず いつかわかる時が来るよ ということかもしれないと思っている

 西原理恵子女史 (この世で一番大事なカネの話) を読む 短い文章でこの暑い暑い時でも簡単に読める しかして内容は深い お金のこと というのは 基本誰もきちんと教えてくれない 日本の教育の3大だめなところのそのひとつが 金の話を学校でしない ということだ (株とかそんなことはどうでもいい お金を稼ぐ お金を頂戴することの大事さ をなぜ教えられないのか それは公務員が母体になっているからで 社会に出て学ぶしかないのですね) 是非とも若い人 そして 田舎でこれから都会へ出ていこうとしている人に読んでほしいと思う
 20代のころ 夜の世界で働いていた 当然 そこは 社会をドロップアウトしたような人の巣窟でもある 僕自身は学生の身分だったけども 学校など行かず 夜働いていて このまま社会の片隅で生きていくことになるだろうと思っていた 酒を提供する店で働けばわかるけども 金にまつわる いろんな人間の面を見る それが原因で堕落していく人も のし上がっていく人もいる 僕が 水商売をしていたことにより 何を学んだか と言えば (毎日 きちんと働く) ということだった そう それができない人がだめになっていく それは どこの世界でもそうだと思うけども 時間にルーズ 金にルーズ そして 仕事を止めていく そんな人をごまんと見た もちろん そうした庶民的な価値観が当てはまらない一部の才能ある人たちはいる 毎日働かなくても どかんと勝負する世界も世の中にはある しかして 僕のようなぼんくら人間は とにかく 毎日これと決めたら 必死で働く それしかない そして 西原女史も最後の結びで 同じことを書いている 死ぬまで働く・・・・・ 僕もそう決めている  
 

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