天候

雪 ~ 何を予兆するものぞ

48b884be.jpg昨夜から雪が降り畑は真っ白 この写真を撮った時は お昼近くなので多少溶けてきたけど しばらくは畑には入れない うー 今日は根菜の日 予定ではじゃがいも君をしこたま 植え付ける予定だったけど 無理 農業という仕事は 自分に選択権はほとんどない ひたすら従うだけでして Sな人には無理なのです(でも一方的なMでもこれまた無理)

 古民家にて 来週出荷のじゃがいもを袋詰めしたりする しんしんと冷え込むという表現がぴったりの寒さが足元からやってきて 凍えながらの作業 寒さのせいか お客様にお届けしている 段ボールの形が多少 ひしゃげてしまうぐらい・・・明日は日が昇る前に出て山梨に行かねばだけど この積雪で行けるのか不安だな・・・

流れ・・・僕の場合 宅配セットという販売方法なので 注文は一個一個来てお試しセットで気に入ってもらえたら定期便セットで年間を通じてお届けする という形なので 普通の農家とはずいぶん違うやり方になる 注文はホームページを検索したり どこかで噂を聞いてとかもあるけど 口コミが一番多い 月にしてだいたい数十件ぐらいだけど 来ないときは全く来ない そして 定期便をおやめになるお客様もいて それがどういうわけか 重なる時があって 1週間の間に相当数の顧客を失うこともある 
 このように 増えたり減ったりしながら ちょっとずつ売り上げを伸ばしてきているというのが我が農園の現状です そして 昼間畑をやっていると こうした流れのようなものが感じられて ああいい感じ・・と 思うときは家に帰ってパソコン開けると数件注文があったりするし 何やっても畑がうまくいかないときは 落ち込んで家に帰り メールを見て さらに落ち込むという悪循環に陥るときもある ま 一喜一憂してもしょうがないことなのだけど 要するに これをやっている限り ホームランのような一発逆転というのはないのですね 今日一日 一人のお客様 明日も一人のお客様 というように 丁寧に出会っていくしかありません その意味で 一期一会 という意味が本当にわかるようになったのは この仕事をはじめてからですね 

 先日 研修生Tさんと古民家に行った時に 電源のブレーカーを上げると メインの照明が点かない ランプが切れたようだ これだと暗くて作業ができないのだけど 僕は事前に予備を買っておいて すぐに交換する ま なんてことないのだけど 普段 予備なんて買わない つまり 僕の中で 以前ホームセンターに行った時に 足が勝手にランプの方に行き 勝手にかごに入れていた あ たぶんそのうち切れるんだな・・・とその行動で教えてくれる ネイティブの儀式をやるようになって 20年 いつのころからか こうした情報を事前に察知できることが日常で頻繁に起こるようになった(予兆とか兆しと僕は呼んでます) 実は お客様との出会いも メールで頂いた時に どれぐらいの期間続くのか だいたいわかることがあるので それに合わせて 伝票の注文数を入れたりしている(もちろんすべてはわからないし外れることもあります) 
 便利なのは 人との待ち合わせ・・・畑に来る時間を約束より前なのか 事情があってどれぐらい遅れるのか だいたい読める時は それに合わせて作業するので 無駄な時間がなくなる もちろん 昔デートなどでは 何の約束もしてなくて 駅に着いてから電話するはずだった相手を ぴったり到着時間に迎えに行くこともあったりして相手が僕のことをストーカー?みたく思ったぐらいだ(ま 意識を飛ばせば誰でもわかるんですけどね)

 で 古代の人は皆 こうしたネイティブの時間でもって 生活していたのだということが僕には手に取るようにわかった だからこそ 今と違ってトラクターもなく 便利な農業資材もないのに 作物を育てることが可能だったのだと思う もともと人間にはこれぐらいの能力は備わっている だって 150キロのボール打てるし サッカーボール蹴って曲げれるし 300キロでハンドルも切れたりする人もいて 普通なら考えられないのだけど 僕らはそれを当たり前のように見て 楽しんでたりする 人の潜在能力とは本当に凄いものだ

 で 何が悲しいって 人との役割が終えて別れがやってきそうなときが判明したとき・・
場合によっては 出会った時に 別れが同時にやってくることがあり 数年の間 それを意識しなくてはいけない時もあった 人がなぜ出会いと別れを繰り返すのか それはもう 人間の関知する領域ではないけど 感情の波に揺れ動いて 時には木の葉のようにふらりふらり 自分の位置が掴めない そんな時は 孤独感で締め付けられるけど たぶん 生きるということはそうしたものなんだろう・・・・畑で雪を見ていると 内省的になるね・・・ 

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