有機農業

人参潅水 野菜セット売って10年~この国のオーガニック

7月28人参潅水
久々のブログ この週末の暑さはまさに たまらんものがありまして・・・いやあ 参りますな・・・暑いからといって 何の日よけもない畑でさぼるわけにもいかず・・・午前中ですでに 3リットルの水分補給で追いつかない 午後 草刈機を押していると 右の太ももの裏がつってくる うう・・・やばい 必死に畑でしゃがんで足を伸ばしながらの作業となる この暑さの中 人参発芽するわけない ってことで 連日 必死の潅水作業 がんがん水をくれてやる(今日の写真) 

 旬の有機野菜セット という販売方法をやり始めて10年・・・・いやあ あっという間でしたな 10年この方法をやってきて思うのは ま 割りに合わない ということですな 年に細かく品種を入れれば100種類の野菜を作るわけですが 当然 ロスはでまくるわけで それはもう 野菜セットの宿命なんですな・・・しかして この方法の唯一といっていいメリットは 毎月 売り上げの数字が読める ということです 今月と来月の売り上げが全然違う ということになれば 設備投資もままなりません 暮らしも先が読めません・・・その意味では 我が農園は 安定しているといえば安定しております・・・数字でいえば あと 100世帯 100人のお客様が月に1回 お野菜を取っていただければ そうですね・・・週に1回は休めるかもしれません・・たぶん それぐらいがMAXでしょうか・・・
 この10年 いろんなことがあったけども 一番難しいのが 消費者との距離のとり方です ほとんどの消費者は オーガニックという言葉は知っていても 実態は何も知りません スーパーと同じような見栄えのものが届くと思っています なので ほとんどの有機農家は きれいに野菜を作る ということが 前提となります そして それは 簡単ではありません 新規就農して数年は技術的に未熟な有機農家がほとんどです 実際に作ってみて とても売り物にならないという現実にあたってこの商売の難しさに直面するわけですね・・・
 我が農園の場合 あと 少しで畑全体のデザインや 圃場の集積 そして 作付け体系が完成しつつあります おそらくは 5年以内でしょう そうなると お野菜セットの顧客はもう それ以上増やすつもりはありません というか作れません なので 正直 お野菜セットを買ってくれる顧客以外のことは もう 相手にしたくないのですね・・
 そして あとは 飲食展開でやっていこうという思いが強いのです 店舗という形を取ることで 実際に食べて美味しいのか 美味しくないのか はっきりと答えが出て なんといいますか 余計なことに頭を悩ませたくない と言う思いが強いのですね オーガニックというものの今の時点での限界 この国の消費者のオーガニックというものに対する限界 それをまざまざと感じます・・・・そのあたり 農薬を使うとか使わないとか 何が安全でそうでないのかとか エコやらロハスやら・・・ そうした現場の実態を無視した 不毛な議論には 正直疲れたというところです・・・僕は 自分のやり方で今までやってきたし これからも ただただやっていくつもりです 
 
 夜寝ていると 左腕に激痛が走ります そして 右足の太もも裏がつって目を覚まします いろんな犠牲 肉体の犠牲はもちろんですが 何よりも 百姓としての 畑に対する思い というものが いったいこの国ではどこにたどり着くんでしょう どこに落としどころを見つけろというんでしょうか? 先のドキュメントフィルムでも話してますが 僕の中では答えは出ています しかして それを受け入れる場所は この田舎にも そして都市にも ましてやこの国のどこにもないように思います・・・ま この暑さで例によって 頭も沸騰したんでしょう・・・

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA