有機農業

白菜定植 今日はもうなにをかいわんや・・・・はらひれほれはれ

8月13白菜定植
今日の写真 はてさて ばりばりの農繁期 毎日 何かの種を播き 何かを畑に植えていく これは白菜 すでに3番手まで終了 今日はブロッコリーの2番手 と 休むまもなく ひたすら植えまくる ま 台風が過ぎ去って以来 雨がちの天気で作付けにはいいのだけども この天気だと 夏野菜は大きくならない 茄子が疲れてきているし きゅうりは4番手まで壊滅 次の最後の一つ前のはまだ 植えたばかりで収穫まで時間がかかる・・・と 良い事もそうでないことも同時に起きるのが この仕事・・・・

 さて 告白すると・・・この夏は壁に当たっています 今回の壁は大きいです この世界に入って 商売として始めて 10年が経ちました 正直 疲れました・・・と 内心僕は思っているようです そう認めたら もう 終わりなのがこの仕事 モチベーションがすべてなわけで 認めるわけにはいきません でも たぶん 今の自分は 疲れ切っている それが 真実だと この夏わかりました・・・・今日のラジオ 課長島耕作 の弘兼氏と 歌手の大橋純子(シルエットロマンス?だっけ昔のヒット曲)が話していました お互い プロとしてちょうど 10年目に壁に当たったそうです そして 大橋さんは一度キャリアを捨てて 外国に行き4年後にまた歌手に復帰したそうです 10年 プロとして食べていると そうした大きな壁に当たる・・・・なるほどな と思いながら 聞いていました・・・

 3・11 これは やはり僕にとっては大きなものでした 農園の移転というのも地獄でしたが 3・11は なんだか 身体の一部をもがれたような感じで そう思っている東日本の有機農家は多いと思います そして そこで何よりもショックだったのは 僕らを支えてくれている と(勝手にですが) 思っていた消費者の動向は それはそれは 僕らの思いとは裏腹に 手のひらを返したようなもので なんというか・・・一生懸命 ピッチングしていたら どういうわけか 観客がみんな出て行った・・・みたいな・・・あれから3年ちょっと たぶん 必死だったんでしょう この夏 ようやく ほぼ 3・11のときの売り上げの数字に並ぶまでに回復してきました そして 思ったのですね (ざまあ見ろ!) 誰にともなく 叫びましたね はは・・・畑でも 軽トラ運転しながらでも 声に出すでもなく(いや実際に出したぜ何度もね) ざまあみろ! と 負けてたまるか! と この3年思っていたわけですが それをなんとか達成したと思ったらば 今度は むなしさのようなものが この夏の暑さとともにやってきたわけです・・・はい 今年 初めから 上映会&トークイベントなるものを 何度かやりましたが その手ごたえのなさ 伝わっていない感覚 を感じて とても悩みました そして 今は思うのです そもそも 何をどう伝える必要があるのか?と・・・(消費者はそもそも 何かを知りたがっているのか?)

 有機農業・・・・この世界は すでに 1週しました 現在において 今でも現役の僕らの先輩方である 有機農家第一世代の旗手方は 敗れました 何に? そう マーケティングなるものに・・・市場(マーケット)では 有機野菜というものは すでに 飽和状態 ネットでもなんでもいくらでも手に入り しかも 減農薬すら差別化できていません 有機農家の多くが夢見た 信頼を元にした消費者との関係は 敗れ去りました 有機野菜という言葉は 何も農業などに興味もない人でも言葉として知ってはいますが その 内情はほとんど伝わっておりません 地平線の向こうまでキャベツが並ぶ大産地と僕のような農家が同じくくりにされております・・・・はい なので 部隊は壊滅 なので あとは 個々による 最後の孤軍奮闘を期待する! 解散! という命令が 中隊長から出るところです 今や 有機農家は 淘汰の時代に入りました 今まで食べれていた人は 今後食べていけなくなるでしょう 農家同士で結託して 大手の共同出荷の枠に入れるだけの 栽培技術を持っている人はなんとかなるかもしれません しかして 自前の価格決定権などありません 僕のように すべてを自前でやろうとすれば いばらの道が待っています ニッチの中のニッチ もう それしか生き残る手はありません・・・
 もちろん このチャンスを利用して より 大きく手を広げる 優秀な有機農家はたくさん出てくるでしょう 実際にたくさん出てきています しかして 自給的な要素を持つような アマチュア的有機農家は今後生き残るのは難しくなるでしょう・・・
 僕が10年前に研修で体験した 夕方まで ひたすら草むしりをして 汗とどろにまみれて ふと見上げる大きな夕日が 僕らを照らしていて それがなんだかまさに 僕らがすすむべき 希望を指し示していたように感じたあの感触・・・・今はもう 有機農家は 畑だけにいては先はありません 栽培 だけに集中していては取り残されていきます 有機農家は 真摯に畑と向き合ってさえいれば 食べていけれた時代は終わりました・・・

 時代が変わるスピードが 速すぎます・・・僕のような もともと社会からドロップした人間は 今までの誰もやらない しんどいことを なんとかやってしのいで食べていく事ができたのですけども すでに 時代は オーがニックにも おしゃれで洗練されていて なにやら 時代のころもをまとわねばなりません 正直 僕には無理です

 左手の肘のところの痛みがもうずいぶんと経つのに取れません・・・単なる 腱鞘炎とかではないのでしょう しかして 腱が切れていたりすればどこかの指は動かないよね・・左手を動かすたびに やってくるこの拷問のような苦痛 じわりじわりと 僕の中に入ってきて 何かを持ち去っていくようです もちろん 畑は永遠にやります それは もう 未来永劫変わらないことです (今はもう たとえ顧客がゼロでも 借金してでも野菜セット作って 都会の真ん中に放り投げてやろうかと思っています) そして 来年は 必ずやカフェをオープンしようと思っています(タイムテーブルは遅れまくりですが) 正直 うんざりなんですね いろんなことに この 有機農業を取り巻くものに 日本のオーガニックとかいう業界に そして 農業というものに・・・そして たぶん 自分自身に一番 うんざりしているんでしょう うまく 時代とやっていけない自分に 多くがうまくSNSなどで自分をアピールしているのに僕は何もできないことに もっと畑をがんがんやらねばならないのに 体がうまく動かなくなっていく自分に
・・・・ 疲れている自分を 肯定できないことに・・・

 明日もいつもと変わらず 畑に行き 種を播き 何かを植えつけます・・・ただ それだけ それだけのことです はい ・・・・

 

 

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