コラム・百姓から見た世のつれづれ

雪を切り裂くトラクター じゃがいもと里芋の価格がおかしいそこ行く奥さん?男の肉体

1月26雪の中トラクター
今日の写真 溶けない雪をむりくり トラクターで耕す 有機農業というのは ノルマがあります 自然にまかせてのんびりと・・・そんなものは存在しないのが有機農業です 年間12品目のお野菜を途切れなく無農薬で作り続ける という行為には なかなか壮絶なものがございます 雪が溶けるのを待っていたらば 仕事になりません・・・ってことで 一面真っ白の中を オレンジ色のトラクターで切り裂いていきます これ上空から見ればさぞかしきれいなことでしょう でも 僕の頭の中は 明日から始まる じゃがいもの作付けで一杯なのですね・・・(今年もぜーぜーはーはーの季節がやってきました・・・)

 このところ 我が百姓ズカフェでもお野菜が売れている まあ 市場にあまり野菜がないのと 価格が高いのとで 変わらないからだろうか そして 昨今は本当に 有機野菜だとか なんとかだとかの声を聞かない 僕が農業研修に行った20年前のほうが よほど 有機農業ブーム オーガニックブームだった 今やロハス層っているんでしょうか? 単品出荷をしていても 僕の野菜が慣行栽培のものと同じように並んでいる すでに 付加価値なんてものは存在していないも同然 いつかまた 消費者が目覚めるときが来るんでしょうか? 30年後じゃ俺はもう生きてないんだぜ・・・そして 思うのだけども カフェでも じゃがいもが売れない 里芋は売れる そして 単品出荷の価格は じゃがいもが里芋の半分だ 生産者の立場からすれば どちらが作りやすいのか? 里芋に決まっている 生産現場の意向や農家の気持ちを完全に無視した この価格設定 おかしいと思いませんか?
いったい 野菜の価格って誰が決めているんでしょうか? そう 業者 です 中間に位置する人たちです それで いいと思いますか? そこ行く奥さん? 生産者ー消費者 直接やりとりすれば 無駄なことはなくなるのです 消費者は安く買えます 生産者は新鮮な野菜を直接食べる人に届けられます みんながハッピーなのです どうして こんな簡単なことが この平成の時代にいまだまかり通っているんでしょうか? 本当に不思議なのです・・・一円でも安く買いたい? だったら 業者から買ってはいけません 彼らは消費者の足元どころかねこそぎ持って行くんです 生産者? ああ・・・奴隷ですから 彼ら業者は一ミリもこちらなど気にしておりませんわな・・・(たしかに業者出荷を始めたらなにやら足首が重たい・・・気のせいか?)

 昨日の夜 太ももがつる 激痛にのたうち回る 今年最初の激痛だった 疲労がたまるともうすぐに足がつる
薬は手放せない 百姓としての自分にはもうあまり時間は残されていないのがわかる これから 1年一年が勝負 いつまで 畑に出られるのか・・・できるだけ早く 自分が畑から抜けてもきちんと野菜が出荷できる体制を整えねばならない・・・長渕剛や 松本人志(まっちゃん)など 若い頃比較的貧弱だったキャラが 歳を取って 体を鍛え上げてイメージを一新 より 男としての強さを打ち出すその気持ちはわからないでもない でもなんというか 百姓の僕からすると ちょっと違和感がある それは 必然としての肉体なのか?ということ なんらかの生活から滲み出すものではない限り どこまでいっても それは 取ってつけたにわか仕込みになりがちではないのか?という気もする つまり 体を作ろうとする行為自体 果たして 強さなのか? と問いたい
 どの世界も 第1線で戦っている男は そんなことをしている暇もなく 目の前のことに追われているのかもしれない そして その必死さが 強さ なんではないだろうか? 準備している段階で すでに負けなんじゃないの? とか 思うけど これいかに・・・(でも 5060からでも筋肉ってつくのね俺もやるか?)

 

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