コラム・百姓から見た世のつれづれ

じゃがはギャンブル 10年前の研修生 昭和平成家族の解体 足をひきずれ!

今日の写真 昨年の5月18のじゃがいもです 花が咲いてますね 今年はちょっと生育が遅い気がしています・・・毎年 こうして じゃがいも作りますが1発勝負 農業はギャンブルでございます 自然にまかせてゆったりまったり・・・なんてな悠長なものではありません チャンスは一回 判断は一瞬 その時を逃せばその瞬間は永遠にやってきません そう 気分は常にデイトレーダー 相場が上がるかどうかを一瞬で予測して 場を張っていくのと同じ 天候を睨み 大地を予測し 勝負を賭ける それが 正当な農業というものなのです・・・・・(そして勝つことはだいたいないですがね・・)

一昨日のこと 10年前に研修生として週に一回通ってきていた方から連絡がある 今はメキシコにて農業資材の会社で支店長をまかされ現地の人をたくさん雇って働いているそうな・・・そうか 思い返すと10年前・・・彼は某超有名大学の4年生 とある 六本木の農業イベントで出会いました 某超有名UF〇銀行の内定をもらっていましたが 卒業後は僕の農園に来たいとのこと・・・いやいやいや・・・それは本人が良くても親御さんに申し訳ない ということで 話したと思うのだけども 彼は内定を蹴って 農業の世界に飛び込もうとしておりました 週に1回通いながら いろんな話をしたと思います 彼曰く

僕にとって〇〇さんとの出会いは、人生におけるターニングポイントで、とてもいろいろなことを学びました。本当に今でもすごくすごくすごーく感謝しています。特に、人としての根本的な何か、考え方、物の見方など、とても深く・根源的なことを学びました(勿論、野菜のことも学びましたよ!!!)。

農業というものは 技術や野菜を育てること だけでは手が回らないのです そんなに甘い仕事ではありません 人生を賭けること そして 人間的な成長が不可欠な仕事なのです 野菜は見ています 大地は滋養を与え同時に試練も与えます 何かを常に突破していかなければならない それを 求められるのですね・・・・10年後の今 とても立派になった彼からの連絡はうれしかったです 多少なりとも彼の人生に役に立ったかと思えば そんなに悪くないのかもな とちょっと思いますな・・・

映画 万引き家族を見る  相変らず リリーフランキーが凄い でも それを上回る 安藤サクラが素晴らしい この監督は役者の使い方が別格ですな・・・平成が終わろうとしている 昭和から平成にかけて この国は 一貫して何かを損なってきたわけだけども その一つに 家族 というものがある (家族の解体) どういうわけか 戦後 デモクラシーなるものが サングラスを掛けたマッカーサーと共にやってきて 日本は戦後 せっせとアメリカナイズを目指して いろんなものを打ち壊していったわけだけども(その奴隷のように付き従った馴れの果てがあのトランプ氏なのかと思えばあなたどう思いますよ実際のところ) 日本においては 家族の解体が急速に進んだ 奇妙だと思いませんか? 本場アメリカでは事あるごとに重要な場面で家族が前面に出てくるのに アメリカナイズ化された日本では家族の解体が行われた 血の繋がっていない人の集まりがこの映画の主人公たちだけども むしろ 血が繋がっていないことの方が 今の僕らは安心するのではないか? そして 今の時代に シェアハウスやらSNSやらで 他者に承認を求めようとするのは 家族が解体している今だからこそであっていったい僕らは何をやっているんでしょうかね? 都市で働く人の中にある 田舎暮らし願望は 戦後日本が失ってしまった ここではないどこかの (心のふるさと)を求める潜在的な動きなのだ と言われて否定できないでしょう (そしてそんな田舎はもうどこにもない) ・・・今朝起きたら 足が痛くて動けなくて 仕方なくブログを書いている 泣く・・・今日は仕事にならん 農繁期なのに と思うと すべてがどうでもよくなっていくわけです・・・畑行けよ!足ひきずれ!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA