自然や生態系

大根の発芽 WTO

9d491631.今日の写真 大根が発芽してきた 農業をやっていて喜びを感じる時は 発芽の時と収穫の時だ こうしてきれいに発芽したときは 心からほっとするし ひとつの野菜の成長のストーリーが始まるかと思うと がんばってできるだけ草むしってやったり これから気をつけて 観察するのも気合が入る だからこそ 虫にやられたりすれば 残念だし 野菜としてその寿命をまっとうさせてやれなかったかな と思って 責任を感じる

先日の雨で 畑は少し潤う 茄子はたぶん大喜びだし 里芋も乾いていたので助かる 週に一度はざっと通り雨のように降ってくれると助かるな などとお天道さんに注文をつけたい

先日のこと WTOが交渉決裂に終わった まあ 一般の方は それがどのように自分達の生活に関連してくるのか? といった実感はあまり湧かないだろう(僕ら農業者だって関係ない人は関係ない) 日本は 8パーセントという数字を堅持すべく 唯一頑固に主張したらしいけど 蚊帳の外 世界は4パーセントという数字が流れのようだ こうなるとゆくゆくはあらゆる安い農産物が日本にどんどん入ってくると今から覚悟したほうがよさそうだ 今回たまたま アメリカとインド・中国が喧嘩してお流れとなったけど この世界を覆う グローバル化の流れは止められないだろう アメリカは 遺伝子組み替えを持つ世界企業の力でもって かつてのマイケルジャクソンのように 世界中を覆い尽くすだろう

今は 中国だけを目の仇にして 農産物の安全性を声高に主張している日本の消費者だけど そのうち そんなことは言ってられない状況になる アフリカのかぼちゃ ロシアのしいいたけ タイのこしひかり ほんじゅらすのきゅうり ほんじゅらすってどこ?といった 聞いたこともない国からの農産物が店頭に並ぶ日はすぐそこまで来ている 

 そして もうひとつの流れ 日本の大手企業が進める 野菜工場 すでにカゴメなどが北海道にばかでかいトマト工場を作っている 野菜は環境に左右される であるならば その環境をまるごとコントロールしてしまえば 農薬を使わなくても野菜はできる ということだ 土を使わず 液肥をチューブで直接野菜の根に送る 病気や害虫の発生する要素を取り除いてしまえば OKというわけで 大手資本だからこそ できること 日本の消費者がきれいでなおかつ無農薬でという条件を極めれば たしかに1つの答えかもしれない
 
地球は1つの循環する 円 の生態系である 生まれて成長して死んでいき その死が新たな誕生の源になる 僕ら生命のシステムはすべてそうなっているけど 人間の活動 経済や政治などはとくに 循環ではなく 原因と結果の 2次元の直線状やグラフで表されるものでしかない 大きな円の循環の中に いろんな小さな循環を入れていけば しっくり うまくはまると思うが 円に直線をはめこもうとするから いろんな苦労がある 大地に鉄骨を立て 土を使わず 野菜を作る 種というのは大地に播かれてこそ意味があるし 地球をデザインした存在は そう意図したはずだ でも もう そんな考えは古く 時代遅れなんでしょう 百姓という職業はいつの日か 地上からなくなる日がくるかもしれない なるほど 僕で最後の世代と思ったら 残りの日々は貴重だから 楽しんでやるというのも これまた一興か・・・

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