コラム・百姓から見た世のつれづれ

企業による 農への新規参入 その実例

69adab44.今日も畑に人がやってくる しかも大人数 それが今日の写真 はい 普段は一人でもくもくと掘っている里芋を 掘っていただきました で この方々はというと・・・ 

 今回 パーマカルチャー仲間の 農学博士女史Kさん お野菜も取って頂いていて 農業のフィールドでいろんな研究をされているのだけど その方のご紹介で ちゃんとした会社にお勤めの方々が 仕事の一貫としてお越しになった なんと 資本金250億 会社名は明かせないが れっきとした一部上場企業 農業とは縁もゆかりもない 全くの他業種から 農業の世界へと 異業種参入のチャンスを求めて 今回プロジェクトチームのご一行が 農業の現場も含め視察したいということで 来られた 畑にて全員の方と 名刺交換かなんかしたりして サラリーマン時代を彷彿 

初めて 有機農家の畑というものに みなさん遭遇 虫にやられたキャベツやら人生初体験のようで ご案内した僕の方が みなさんの反応に興味深々 実際に里芋を掘ったり キャベツを植えてもらい 楽しそうにやっておられた その後 古民家に移動して リーダーの方が事前に用意された 書類を丁寧にプレゼンしてもらった さすが ちゃんとした会社の企画書 今の日本の農業のことを しっかり調査されていて きれいに問題点を抽出 いろいろとお勉強されたご様子 そして ○○さん(僕のこと) どう思われますか? と聞かれる これからの日本の農業 農業を取り巻く環境 そして 生態系とマーケットの関係など 思うところを話す 来年1月には 役員の前で 企画の骨子をプレゼンする予定だそうで どのように農業という世界にかかわり 最終的には 企業として 億単位の利益を目指すというのだから そうそう簡単ではないというのは 誰にでもわかることだ 生産ー流通ー販売 そして消費者まで という一連の流れの中で どの分野に根を張り 既存の農業にはないものを 新しく構築していかねば 切り開くのは難しい 

 古民家の庭で きれいな青空をときおり 見上げながら 時代は変わったな と実感する 10年前には イメージしなかったことだ 大手企業が 真剣に これからの時代のことを考えて 農 という分野に活路を見出そうとしている そしてもうひとつ思う 今回こられた方々は みなさん 30才~40才ぐらいの 中堅の方々 僕とほぼ同世代である 彼ら自身も感じている 企業というものが永遠に続くわけではないということ そして自分の立っているところ そのリスク 大手企業であっても 会社内で いかにモチベーションを維持して 業務に携わるのか ということに とても苦心しているのを感じる 僕は百姓だから リスクを全部一人で背負っている それは楽でもあり 楽しくもあり 苦しくもある でも 今日こられた方々も みなさんいろんなものを 背負っている 同じだ 例によって僕の話は 農 から離れて いろんなところへ脱線していくわけだけど さすが優秀な方々を前にして 随分助かった 最後には自ら ほりあげた里芋はじめ たくさんのお野菜も買っていただいて うれしかった 僕にとっては 実りある時間だったけど 一百姓の意見が 多少なりとも 参考になっとしたら 幸いです  

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