今日は バイオダイナミック・カレンダーでは 根菜の日 12月の根菜といえば 大根かまたは人参と相場は決まっている 高柳さん曰く (このあたりじゃ がんばって早播きしても 5月にかかるべな)とのこと そう 昨年も4月には少し届かなかった 4月は僕ら有機農家にとっては 端境期 野菜の品目が落ち込む時期なので 少しでも早く 人参が欲しいが ここ成田は かなり寒い 以前の神奈川は暖かかった できるだけ早く人参ができることを祈る
でもって 今日の写真 これはいつも卵をいただいている にわとり村の鶏糞 こうして素手で触っても ほとんど匂いもない 極上の有機肥料だ 鶏糞は あまり多く入れすぎると虫がわきやすい 僕はできるだけ少なく少なく入れて あとは 土の力で野菜の味を作り上げていきたいと考えている 土の力 それはすなわち 微生物君たちのことだ 野菜の根には キャベツならキャベツ なすならなす その野菜特有の微生物が 根毛の周囲に びっしりと張り付く そして 土からは栄養分をもらい 根毛からは 分泌物をもらうという 交換行為をしている それゆえ ある1種類の野菜だけを 長年作付けしていると その野菜の好む 条件の微生物だけに 偏ってしまい 連作障害の元となる
それゆえ 僕のような有機農家は 輪作といって できるだけ違う科の野菜を少量作付けていくことにより 土の中の微生物を多様な状況にしていく
最近思うこと 彼ら微生物は 生命のスパンが僕らの感覚とは違うのではないか?ということ 人間にとっては 死 は一大事だけど 彼らにとっては リセットする ぐらいの感覚ではないのか という気がする つまり あちら側の世界とこちら側の世界との 狭間にいるような感じで いたるところに微生物は存在していて 生態系にとっては 空気のような存在だ つまり 無機物ー有機物 この間を取り持つものが 微生物であって 実に自由にあちら側とこちら側を行き来しているようにしか思えない なぜそう思い始めたのか というと よく自然農の人たちは (耕したら微生物は死ぬからだめだ)と言う 僕は土を見ていて 耕すことの方が 微生物が喜んでいる という感覚がするからだ たしかに 死 を体験するのかもしれないが それは 人間が体験するようなものではなくて すぐに生まれ変わって さらに 生き生きするのではないかという感じだ その意味で この生態系というものを 人間の尺度 人間の感覚でもって すべてを判断することはできないのだろうと 最近は強く思う だから 野菜を作るのに 適しているのは 土を耕すことだ というのが 僕の感覚から来る結論だ