百姓の詩

写真家 『松本紀生氏』

6289c354.さて 昨日は凄まじい雨と風 午前中はそれはもうえらいことに畑はなっていて 植えたばかりのナスやトマトのトンネルは飛ばされるは その大雨の中での収穫でことのほか疲れてしまった 会社にお勤めの方も 出勤は大変だったことでしょう 5月の珍事といえば あれですけど 今日午前中かかって なんとか畑の復旧作業に追われた でも トマトの雨除け あんなにがんばって張ったのに 1週間もたたずに 2箇所破れた この夏持つのかどうか 心配だ 

今日の写真 おしゃれなテーブルの向こうで はにかむいけめんな男 以前この日記にも登場した 新進気鋭の写真家 『松本紀生氏』である 彼は半年日本 半年アラスカで撮影というスケジュールで この度出発に際して 成田でのフライトの前日に会えた まさに 15年ぶり! 彼はまだ20歳そこそこ 僕もまだ20代後半 での夜の世界での出会いだった 彼はたくましくいい男に変身していた マイナス50度の世界に何ヶ月も一人で篭り 命をかけてシャッターチャンスを狙う そりゃ鍛えられないはずはないだろう とても僕にはできない でも彼は 僕の畑に案内すると こんな広いところを一人でやってるんですかあ?!と 驚く 野菜をその場でほおばりながら 子供のように笑う彼は 中身は昔と全然変わってなかった 彼が言うには 昔お店でバイトしていたときは 本当に楽しかった そして その中でも 僕のことが一番おもしろかったらしい ネットで僕のこの日記を発見したときは 全然昔と変ってないことがすぐにわかって うれしかったらしい でも 百姓になるとは夢にも思わなかったようだ(それは僕もそう思う)

お互い どのような紆余曲折で 今の自分にたどり着いたかを 交互に話す 彼もまた 波乱万丈 実際に経験してきたその道のりは 偶然や素晴らしい人との出会いに彩られていて
どれだけ聞いていても飽きない 環境問題や地球のこと 当然そうした話もお互い 自然相手の仕事だから話題には出るけど 彼は 自分の身の丈以上の大上段にかぶった話は一切しない 彼自身 関西を中心にして 撮り貯めた写真を使って フォトライブと名打った 講演活動をしているけど その中でも 一般視聴者から そうした話題を振られることが多いようだ でも 彼は(うーん なんですかね?よくわかんないですね)と 理屈先行の話になるのを意識的に避けているようだ そのスタンスは簡単でいて 実はとても難しい 
 半年しか日本にいないのに つい最近結婚したその奥さんにも いつか是非お会いしたい

別れ際 また再会できることを 約束して はぐをする お互い肉体勝負の仕事 体をいたわりたい 眼が赤い顔は見せたくなかったので そうそうに軽トラに乗り込む 
 彼は人生を賭けて 納得のいく写真を撮り続けるだろう 僕もまた 納得のいく農園を目指そう  

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