百姓の詩

おくらの花は希望の花か みじめさと自尊心

63bde38f.今日の写真 きれいなおくらの花 大きく広げた花びらは この暑さにもめげず 自らを美しく彩る 7月も半ば 出荷に使っている古民家の大きな引き戸を開けると 上からむかでとか いろんな虫が落ちてくる そんな季節 

そして この時期になると 国保の支払いとかがまとめてやってくる なんだかよくわからない説明書きがあって よくわからない計算式があり 肝心の金額を見て 驚く 一人で暮らして年をとったら介護とかいらないから もっと安くしてくれと役場には言いたいところだが そうもいかないだろう でも高いよね 税金に国民年金 そして国保・・・あらゆる方法でむしりとられていく この金額を払うのにどれだけ野菜を売らねばならんのか とか考えると 気持が萎えてくるので 請求書はあまり目につかない場所に隠すことにする

『みじめさと自尊心』 今現在日本では年間 3万人の人が 自ら命を断つ そして統計によると 秋田県が一番多いそうだ そして詳しいデータによるとその中でも 農家の後継ぎが多い ただ 借金だとか 何か問題があるケースばかりでもなく 家もあり家庭もあり 生活もなんとか順調そうに見える 一家の大黒柱の世代が あっけなく逝く 残された家族や周りの人たちからすると どうしても理由がわからない場合が見受けられるとのこと 
 
 営々と続く日常の中で 希望を見出せなくなったとしたら・・・ 田舎という場所には ただひと時の 刹那 ですら受け取る場所に困ることがある 自分のやっていることに自ら 誇りと自尊心を持てなくなると みじめな気持がじわじわと染み出してくる 農業という仕事 特別他者から誉めてもらったり 報酬としての見返りなども含め 不足感は否めないかもしれない 田舎の農家という 閉塞した環境の中で どうやって そうしたことを回避していくことができるのか? もちろんこれは僕に突きつけられた問題でもある みじめさに じわじわと忍び寄るこのみじめな気持ちに 眠れない夜があったとしたら・・・自尊心との間でいったりきたりする 自分の気持ちと向き合うのは 正直骨が折れる そんなときは疲れきった体に感謝する やすらかな眠りが癒しをもたらしてくれるからだ 今この瞬間から ただでさえ減る農家が さらにそんなふうに消えていくということに 僕は我慢ならない 田舎が変わる 農家が変わる そして日本が変わる それはいつもぎりぎりのところから 生まれるものだ おくらの花のあの美しさ 命の循環に携わる僕らは まずもって 自らを 尊ぶ ことを刻むことだ そんなふうに考えるとやっぱり 原点は畑に立ち返ることだな まったくもって 農業は奥が深いよ 

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