百姓の詩

爆弾低気圧 成田空港 動く場所と留まる場所

4月5成田空港

さて 爆弾低気圧が通り過ぎて まあ それはそれは凄い風だった ハウスはなんとか押さえているひもをくくり直して 大丈夫だったけども 畑のトンネルが・・・相当数やられた まあ 僕の場合 数本という数ではないので 被害は甚大・・ しかして やられているのを見ても なんだか すぐに直そうという気は起きないのですね・・・ただただ しばらく じっと見てしまうのですね・・・(見てても解決しないのだけど)

 さて 野菜の旬 とは何か? 野菜の旬 が失われて久しい日本の食事風景だけども 実は 僕のような 露地で野菜を作っていると 旬 というのはそれはもうまるわかりなのですね 例で言えば 大根 今は とれたて春大根なわけですが これ 冬の寒いさなかに 保温して作るので 4月の頭からのは ちょっと水分多めで まあ 甘いかもですが 大根本来のじっくりとした味は出ません 5月になってくれば いい感じの大根が出てきますね そして 6月に入れば 旬の時期を過ぎ初めて 6月末だと もう厳しい感じになってきます・・・
 それは 食べずとも 大根を抜いた感触でよくわかります  野菜の旬の時期というのは 本来 かなり狭いのです ただ その味の違い それぞれの特性を生かした 調理をすれば リカバリーできます そして その違いもまた 生態系の季節の変化を象徴しているわけでして いいのかもと思います

 今日の写真 昨日は夕方ひさしく 成田空港へ行った これは第一ターミナル まあ 友人のお迎えでしたけども空港って 実は僕好きです 何がって言えば ロビーにある 椅子に坐って いろんな国籍の人の持つ 雰囲気や
普段 あまり接しない 出会いと別れ そして 旅立ち そうした緊張感のあるものが ごたまぜになって 行き交う場所 そこに座っているだけで つかのまの海外旅行気分を味わうことができます
 この人はどんなところで育って 何をしに ここにいるのだろうか? と 頭でその人のストーリーを勝手に組み建てていくだけで 時間はすぎます そう ここは 動いている場所です 通り過ぎていく場所なのですね
若い時は 常に動いて 昨日よりも明日は遠くへ行くこと さすれば 人生は前へ進んでいる そう思っていた時代がありました そして 今 僕はこの空港からわずか 10分ぐらいのところで 地べたをはいずり回って 毎日 畑にしがみついて 生活をしています そう 僕の仕事は 留まるものです ひょっとしたら 死ぬまで この成田の畑にしがみついたまま 棺桶に入ることになるかもです 
 そして そんな人生になったことは 本当に不思議ですね そして ああ・・・若い時に もっと世界を見てみたかった と今は思います でも まあ 僕は 畑の中にある 小宇宙を見て 世界を感じることができます そうした仕事なので まあ いいかな・・・・と(ちょっと強がり・・・)

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