百姓の詩

あってはならないこと・・・・ブルース・スプリングスティーン「リバー」 

3月1発芽しない大根
さて 今日の写真 発芽してない大根 はてさて・・・これは 春大根トンネル栽培2本目 ま この世の中にあってはならないこと というのがあるとして それは 必ず起こりうるわけだけど・・・ま 僕がやっている農業の場合 この大根の発芽 通常 大根は野菜の中でもっとも発芽が良くてそれほど困らないのだけども こうして 失敗する
そして それはもちろん困るわけですな・・・畑の長さがあって それにあわせて畝を作り 株間30センチで何列 という計算をするわけで 必要な本数が決まっているわけですな そして 発芽しなければ足らなくなるわけです・・
 そして 常にそうしたことを見越して 余分に作っているわけですが これもたまに 全部うまくいくとあまってしまうという これまた あってはならないことがしょっちゅう起こるわけです・・・(いったいどうすれば?)

 「リバー」
 俺の故郷は谷の町だった そこでは若者は 父親の後を継ぐように育てられるんだ 俺とメアリーが出会ったのは高校時代のことで 彼女はまだ17歳だった 二人で谷を抜け出し緑の野原へドライブに行ったものだった
川へ行き 飛び込んで泳いだものだった 川のところまで行ったものだった

それから俺はメアリーを孕ませてしまった 彼女が書いてよこしたのはそれだけだった 俺の19歳の誕生日 俺は労組の組合証と結婚式に着る上着を手に入れた 二人だけで役所へ行き 手続きを済ませた 結婚式の笑いも 教会での式もなく 祝福の花も ウエディングドレスもなかった 
その夜 二人で川のところへ行った 川の中へ飛び込んで泳いだ 川のところまで行ったんだ

ジョンズタウン建設会社に職を得たが 近頃は不況であまり仕事がない 大切だと思われた全てのものがみんな空しく消えてしまったようだった 俺は何も覚えていないというふりをし メアリーはちっとも気にしてないというふりをしている 

 でも兄貴の車を借りて二人でドライブしたときのことは憶えている 貯水池でのメアリーの日焼けして濡れた身体は素敵だった 夜 堤防で俺は目を覚まして横になっていた 彼女の息を感じるために彼女を近くに抱き寄せた 今 こんな思い出がよみがえり 俺を苦しめる 呪いのように俺を苦しめる 叶えられなかった夢は偽りなのか それとももっと悪いものなのか 俺を川に行かせるほどに 川は干上がっていると知っているけれど俺を川に行かせるほどに 悪いものなのか 
 川へ あいつと俺 川のところまで俺たちは行く

 ボス こと ブルース・スプリングスティーンの素晴らしい歌詞・・・・青春という時代ははるか昔に終わり 中年と呼ばれる年になり いろんなものをあきらめて生きていくことになる その昔はきらきらしていたものが みんなん黒ずんですりきったものみたいに見えて その最大のものが 自分自身になる 鏡に写る自分を正視できないときが増える たぶん そんな人は多いのかもしれない それを忘れるために 仕事をしているのかもしれない そんなふうに思えるときがあります・・・でも 僕は少なくともあきらめてない 青春時代に思い描いた生き方とはまったく違ったものになったけども 一歩一歩我が農園は前進しています いつの日か なんらかのところには到達できると思う その意味で いろんな苦しみはやってくるけども 日々乗り越える喜びのようなものが 多少上回っているからこそやっていけてるんだなと思います・・・・合掌

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