野菜あれこれ

暑さでダウン・・大根の花 生産者ー消費者 どちらも何を思うのか?

4月30大根の花
急激な暑さがやってきて 体がついていけず 今年何度目かのダウン・・・どうにもならん 一年で一番忙しい時期を迎えているというに これでは話にならない すでに 連日のユンケル注入だけでは効果もなくなり 新たなドーピングを考えねばならないかもだ 昔 神奈川時代にお世話になっていた りんご園をやっていたおじいちゃんが この5月の頭の時期に 急な暑さで体がばててしまって動けない とぼやいていたのを思い出した ふー あれから10年あまり とうとう 僕にもそれを実感としてわかる時がやってきた 体は常に僕の期待を裏切っていく・・・

 今日の写真 軽トラの奥にある白い花の大群が 今出荷中の大根の花です・・・農業というものを多少知っている人ならば この畑の状態を快く思う人はいないだろう 大根の花が咲いて それを放置している というのは 農家の恥 それが 農業の常識です しかして 我が農園の場合 これは 売り物であり商品なのですね この花をちぎって 8号のボードン袋に詰めて 一個200円が我が農園の売値です それを 一回の出荷で 1万円程度売るわけですな  この周辺の 道の駅などで直売している農家さんがこの事実を聞いたならば 腰を抜かすのかもしれない 大根の花ですから 栽培ではありません 冬の大根を放置していたらば 花が自動的に咲いただけのことです それもまた 売りものになるのですね そして これ 何人ものお客様からは 初めて見た とか おいしかった など お褒めの言葉をいただきました・・・ここらあたりに 実際の田舎で農業をやっている生産者と 都市に住んでいる消費者との間にある 大きな溝 決して歩み寄ることのなかった海溝のような深い亀裂 どう表現したところで埋まらない世界があるのですね・・・

 通常の生産者 農業者というものは そのほとんどが消費者のことを考えて生産しているわけではありません 実際にお金を払ってくれるその業者のために作っているわけです その業者が 見た目のきれいさと S・M・L という規格に応じて価格を決めるわけで それに沿って栽培しているわけです 至極当然ですね 結果 どこの誰が食べようが基本関係ありません その買い取る業者も自分のところで食べるわけでもありません 右から左へ農産物は流れていきます・・・ そうしたものが 大手のスーパーにきれいに鎮座されるのですな そうした仕組みになっています 片や 僕のような直接消費者にお野菜を販売していると 消費者のニーズ 何を求めているのか?を 常に常に身を持って知り学び それに沿って野菜を作らねばなりません 誰かが責任を持って 農産物を買い取ってくれるわけではありません 10数年そうしてやってきました 生産というものは 販売が基になっているのですね ゆえに 我が農園の場合 大きな立派な大根は 大根ではありません それを目指していては 顧客は離れていくのです そして 今のようなスタイルになりました・・・

 7月に直営のカフェをオープンさせます そこでは 生産者でしか提供できない メニューというものを作っていくつもりです この大根の花 というのもそのひとつに過ぎません 生産者の多くは 消費者が何を求めているのかを知らず 農産物を作っています 消費者は 実際の畑というところで どんなふうに 農産物が作られているのかを知ろうともせず 24時間 クリック1発で好きな時に 好きなものが届くと思っています(それを傲慢と言った瞬間にマーケットからはつまはじきになるのですね) どちらも どちらです どちらも愚かです どちらも無知です どちらも傲慢です 生産者は誰を思い 畑や田んぼに向うべきなのか? 消費者は日々自分の生活が成立しているのは誰のおかげで何に依存していて誰に感謝すべきなのか? 互いに歩み寄らねば 互いに滅んでいくのです・・・・7世代後の子孫のために 今僕らは何をすべきなのか? ネイティブアメリカンの知恵の深さを本で読んでしたり顔している余裕は僕らにはないはずです この瞬間にやらねばならんことは山ほどあるのですな・・・
 明日も 出荷でこの白いきれいな花をちぎるのです・・・・(しかしてこれ実際にやると時間かかるんですよ 手がしびれるぜ)

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