百姓の詩

人参除草しながら・・・・明日は3・11あれから5年 今いるところ

3月9春人参
今日の写真 このところ雨ばかり・・・そのせいか 3月に入ってからは 心がべったりとはけで塗ったように黒い 雨がふりそぼる中 人参の除草に追われる 気づけば明日で3・11からはや5年 なんというか この5年はいろいろとありましたな・・・と思う 実のところ 思い出すと あの日の1週間前ぐらい 郵便受けに毎日のように 僕の口座に入金があるたびに封筒が送られてきてそれを見るのが日課なのだけども あの2011年3月というのは その時では 数字も良く うんこの分だと来年には法人化できるかな・・・と思ったものだ そう あれがなければ 多分 僕は株式会社化を目指していたと思う そしてその後は まあ 見るべくもない お野菜のキャンセルの嵐に見舞われたわけです・・・1年ぐらい経っての周囲の慣行農家さんたちはもう 放射能の影響などどこ吹く風で 普通に 農産物を出荷していたわけです そして 僕のような安全・安心というキーワードで 無農薬で作っている農家は そこから何年も苦しむことになりました 皮肉なものです 安全・安心を心がけていればいるほど 被害を被る それが実際に起きたことです 2012年の夏 もうだめかな・・・と思い始めて この数字を切ったらば もう辞めるか・・・と農業を辞める決意をしました(ま密かにですが) そして その数字をぎりぎりに切りませんでした そしてそこから もう一度 心を入れ替えて頑張ろうと思い 最スタートを切ったのです・・・・そして ようやく1昨年 3・11前の数字を越えることができました 思わず 畑で叫びましたね・・・・(やったぜ!ざまあみろ!) と・・・・
 そして 多額の設備投資を始めました トラクターは3台体制 保冷庫やらなんやら さあこれからだ とばかりに 持てるものを突っ込みました 月に軽く10万を超えるローンが何年も続きます・・・・そして 昨年の末ぐらいから 数字が落ちてきました 何が起きているのかよくわからないうちに 今年に入り すでに 2割の顧客を失いました・・・たぶん たぶんですが 今の消費者は ネットで物を買うときには 某アマゾンや楽天のように 欲しいときに欲しいものを ジャストタイムで買う ということが上たり前になり 有機野菜も同じ感覚で買っているのだな と分かり始めました 僕の場合は 基本 定期便セット 定期で買ってくれなければ意味がありません 年単位でこちらは考えているのですが 今の 消費者はとてもそんな長いスパンでは飽きてしまうようです・・・僕を買い支えてくれているお客様は全体の3割ぐらい 残りの7割は 短いスパンで入れ替わっていきます どんどん 外に出て営業なり宣伝なり 何かをせねば 減少していく・・・それが 今の時代のようですね・・・・

 と 人参をひたすら除草しながら 考えました あと2割顧客が減少すれば 僕はやっていけません・・・10数年やってきて 今その状態にいるということ・・・
数年前だったか とある活動家と呼ばれる方から (僕はお百姓さんを リスペクトしています ですから 是非とも頑張ってください!) と言われました そう 僕のような有機農家はよく 応援していただきます ありがたいことです・・・しかして 欲しいのは数字です やっていけるのかどうかは数字です もちろん 応援や励ましはありがたいことですが 逆に 買っていただいて罵倒されることのほうがありがたくそちらを選択する有機農家のほうが多いのかもしれません(僕は罵倒されたほうがいいです野菜売れるのなら) 
 時代がどう動くのか・・・僕にはよくわかりません 3・11があって ああこれを契機に僕が学んだ パーマカルチャーや自給的な暮らし というものを目指す人や雰囲気がこれから出てきて 日本のオーガニックも前に進むかな と なんとなく思ったものですが まさか むしろ自分が追い込まれるとは・・・・甘かったです

 僕が輩(やから)と呼ぶ ピンはねをする業者のような連中とは付き合いたくはない しかして 野菜セットが売れなければ 単品で何か野菜を売るしかありません そして 売るところなどそう簡単には見つかりません・・・
そう考えてぐるぐる頭を悩ましていると まあ 夜が眠れませんな・・・(俺がやってきたことはなんだっったんだろうか?) この言葉を遡上に乗せないように 乗せないように 今はしています・・・・3・11で苦しんでいる被災地の人のことをラジオでやっているのを聞くと とても 自分のことなど取るに足らないことのように思います
 たぶん みんな明日はそう思うのでしょうね・・・・
 

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