百姓の詩

例年この時期に悩むこと・・・・もやい結び と いろんなものを捨て去ることよ

3月30もやい
今日の写真 例年 2月・3月は顧客の流出に悩む時期 今年も二桁のお客様が辞めていった・・・昨年ほどではないにせよ やはり なかなかつらい・・・この仕事の難しいところというのは 野菜を無農薬で年間途切れずに10品目前後を量も含めそろえることではない(もちろんそれも簡単ではないけど) 問題は畑の中ではないのだ・・・常に営業をすること 売り上げを挙げていく事(落ちることもあるけど) どうやったら 顧客を増やすことができるのか あらゆる手段で考え実行する事 日々 畑をやりながらそれを平行してやっていくことが難しいのです・・・某JAに出荷する慣行農家さんには決してわからない苦労です ただ・・・僕は 自分で野菜の値段を決めて 自分でやりたいようにやっております その自由と引き換えにこうした苦労を背負い続けるのですな・・・
ただ この写真のように 長いロープを見ると反射的に 輪っかを作ってその中に思わず首を・・・・いやいやいや そうではなーい! もとい! はい この結びは もやい と言いまして 外で肉体労働をする世界では常識のロープ結びのひとつです・・・

 研修に入り 真っ先に覚えさせられたことのひとつ・・・この結びを憶えるといろんなことに応用できます ただ 憶えるには数ヶ月 実践をしてしばらく時間がかかります 専属スタッフYさんは必死に今憶え中です ゆえに 田舎暮らしというのは 技術 なのです何度も言いますが・・・・
何かしらの建造物などを建てようとしたとして・・・・ホームセンターで軽トラを借りて 長い単管パイプなどを購入 軽トラに乗せて運ぼうとします その際に この結びを使います 長いパイプのどの部分にかけて どのようにロープを全体に回すのか・・・・やったことなければ 部材すら運べないということになります そして 田舎暮らし講座など世にいくつあるか知りませんが これを教えてくれるところあるでしょうか? 物運べなきゃ何もできません 理念など必要ありませんわな まずもやい憶えろって話です・・・(首入れちゃだめよ)

 明日から4月の出荷が始まる・・・早いもんです こうして春が来てバイオダイナミック春の500番をまき 夏野菜の植え付けが始まる ああ・・・今年も本格的な畑がやってきたなと実感します・・・これから 10月までは 怒涛の季節です 毎年 この4月から10月のクール便を使う同じ時期に 畑は常にせわしなくなります 昨日 今年初めて また足がつりました・・・夜中 服を着たままシャワー室に飛び込みます 服の上からふとももめがけて熱湯を浴びせ続けます 苦悶しながら格闘すること5分 ようやく筋肉が緩み始めます・・・うう 寝るのがまたまた恐怖なのですね・・・筋肉弛緩の薬 ここのところ飲んでなかったので 飲まないとね・・・還暦まであと9年 体はもうとっくに限界なんでしょう 自分のやっていることと そして 受け取る手ごたえのようなものが まったくつりあいが取れていないこの世界 己(おのれ)のすべてを投げ打ったとしても 自分が生きている内にその成果を見ることはかなわぬ世界 期待を捨て 自己憐憫を捨て 同情などもってのほか ただただ 目指す世界を歩く・・・この歳になり 雨にも負けず・・・という詩の意味がわかりはじめてきたかもしれない・・・所詮 田舎で生まれて田舎で死ぬだけのこと・・・あ でも自分からはロープに首入れないぜ・・・最後までつま先立ちでねばってやるさ
 

1 thought on “例年この時期に悩むこと・・・・もやい結び と いろんなものを捨て去ることよ

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