百姓の詩

強風と屋根の補修・・・百姓とは100の仕事 畑はいろんなもの吸います

4月7小屋の屋根修復
毎年 この4月の上旬 正確に言えば 第1週のこの時期には 必ずといっていいほど 爆弾低気圧がやってくる 昨年は 植え付けたばかりの かぼちゃ 最初の一発目 約200株あまりが ほぼ全滅させられた しかして 毎年毎年 だんだんと風が雨が 量が増え ますます強くなる気がする 夜中にあんなにも がんがん 風が吹き荒れたら まったくもって 安心して眠れない・・・・
 
 てことで 今日の写真 こんな荒れた天気の時には ハウスにこもって 種まきなど・・・と思っていると トラクターなどを置いている 資材小屋の屋根がばたばたと音を立てている 見ると 屋根が風で少し浮いた状態・・・・ううーむ これ ほって置いたら まさか 飛ばされるんじゃないかな? などと 思い始めると もう いてもたってもいられない気分になり すぐさま 補修に取りかかる(それが今日の写真) 屋根の大きさは 幅5メートル 長さが7メートル それが3棟建っている 神奈川からこちらに来た時に 一人で畑にえっちら立てた その一番はじっこの屋根の補修に取りかかる 補修といっても 内側から 屋根を支えている垂木についている 垂木クランプの数を増やして 屋根を支える場所を増やして 屋根が浮くのを防ぐというやり方 さっそく ホームセンターに行き 部材を揃えて がんがん作業にかかる ・・・僕は 基本 高所恐怖症 しかして 自分の必要なこうした仕事の時には そんなことは言ってられない ・・・作業している途中でも がんがん 強風が吹き荒れて 屋根が動くのを押さえながら仕事を進める・・・・久々に このクランプ締めという道具を握った 百姓 とはいわずと知れた 100の仕事をする者のことを言う 僕は そんなにはできないし 才能もないけども ひとつでも多く やれるようになりたいと思う

 恨み・・・・この感情に囚われると 人は苦しむ そして 多くの人が これを持っている そして 僕はかつて 多くそれを持っていた 20代を過ぎる頃には どうにも いろんなものに 恨み・つらみ そして 嫉み などなど 自意識もあいまって いったいぜんたい どうにもならない自分がいた 田舎で育ち 都市に出てきて そうしたものが どんどん膨らんでいく そして 問題は それを解決しないかぎり ずっと 永遠に自分の中に残るということだ つまり 歳を取り 大人になり やがて 中年と呼ばれる時代になったとしても それが 変わりなくあり続ける 普段は 意識することはないけども 何かウイルスのように ずっと どこかに 潜伏していて 何かあるごとに 表面に出てきて 日常を乱していく ・・・・老人になったとしても 何も変わらない 歳を取る ということと 人の成長 とは同義ではない 何かを解決する力は まるで 少年が熱く物事に取り組む様のように いつでも 集中していなければ 前には進まない・・・・・そして 今 20年以上時を経て ずいぶんと楽になったのかな と思う 
 
 畑はいろんなものを 吸ってくれる いろんな感情をアースするかのように 優しく包んでくれる いつでも 手を足を 畑の大地に突っ込んでいるだけで 余りあるものを返してくれる 僕と 畑との信頼は そのようにして  半紙一枚を重ねるように 日々 積み上げて来た もちろん 言うほどたいしたものなんかじゃないし 自慢できることでもない でも いつも 僕は畑にいて 立っているだけで 自分が何者なのか どこを目指すのか 明確にすることができる そして その日をすっきりと生きることができる たぶん 人は 大地を中心にして 世界を回すことを目指すべきなのだと思う 今は 架空の数字を根拠にして 動くはずのない 大地を振り回そうと躍起になっているように思える・・・・・・今日の夕方 すべてを 洗い流した後のように きれいな夕陽 そして 星たちだった たぶん 何かを浄化したのでしょう・・・・

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